2026年7月21日
2026年7月21日
GoDaddy からドメインを移管(転出)する方法|ロック解除・認証コード・DNS とメールの引き継ぎ
GoDaddy で取得したドメインを他社へ移管するには、GoDaddy の管理画面で移管ロックを外して認証コード(AuthCode、EPP コード)を取得し、移管先の事業者で申し込みます。手続き自体は短時間で終わりますが、GoDaddy の DNS やメール、転送設定を使っている場合、それを引き継がずに移管するとサイトやメールが止まります。この記事では、移管先がどこであっても共通する GoDaddy 側の準備と操作、完了後の後始末、失敗したときの確認方法を説明します。
GoDaddy の画面は英語・日本語のどちらでも表示できる場合があり、メニューの名前や配置も更新で変わります。ここでは操作を目的ごとに書いています(2026年10月現在の情報をもとにしています)。例として .com などの gTLD を想定しています。
移管の前に確認すること
移管できない期間にあたっていないか
gTLD では、ICANN のルールにより、新規登録や前回の移管の直後から一定期間(一般に60日)は他社へ移管できません。登録者の氏名やメールアドレスを変えた後にも、同じようなロックがかかることがあります。GoDaddy では、登録者情報を変える際にこのロックを避ける選択肢が示される場合がありますが、表示の有無はドメインや時期によって異なります。ICANN では移管ポリシーの見直しが進められているため、期間や条件は申し込み前に最新の案内で確認します。
有効期限に余裕があるか
期限切れが近いと、移管の処理中に期限を迎えてしまうことがあります。期限切れ後は GoDaddy 側での扱いが変わり、移管より先に更新や復旧の手続きが必要になることもあります。期限の1か月以上前に始めると落ち着いて進められます。
「移管」と「アカウント間の移動」を取り違えていないか
GoDaddy の中で、別の人の GoDaddy アカウントへドメインを移すのは、事業者を変える移管とは別の手続きです。事業者は GoDaddy のままなので、認証コードは使いません。この記事は、事業者そのものを変える場合の手順です。
GoDaddy で使っている関連サービスを洗い出す
ドメインと一緒に、次のようなサービスを使っていないかを確認します。
- DNS:ネームサーバーが GoDaddy のもの(domaincontrol.com を含む名前)になっているか
- メール:GoDaddy 経由で契約したメール(Microsoft 365 など)を使っているか
- 転送:GoDaddy の「転送」機能で、別の URL へリダイレクトしているか
- ウェブサイトやホスティング、SSL 証明書:GoDaddy のサービスでサイトを公開しているか
- ドメインの保護オプション:ロックの解除に追加の本人確認を求める有料の保護機能を付けているか
手順1:DNS と転送を先に引き継ぐ
ネームサーバーが GoDaddy の場合、移管後に GoDaddy 側の DNS が使えなくなることがあります。A レコードや MX レコードが一度に消えたのと同じ状態になり、サイトもメールも止まります。移管の前に、移管後も使い続けられる DNS(移管先の DNS、Cloudflare、レンタルサーバーの DNS など)へ移しておきます。
まず、GoDaddy の DNS 管理画面でレコードを一覧で控えます。ゾーンファイルを書き出す機能が表示されていれば、それも使えます。あわせて、外から見える値を記録します。
dig +short example.com NS
dig +noall +answer example.com A
dig +noall +answer www.example.com CNAME
dig +noall +answer example.com MX
dig +noall +answer example.com TXT
dig +noall +answer autodiscover.example.com CNAME
DKIM のレコードは「セレクタ名._domainkey.example.com」という名前なので、上のコマンドでは出てきません。メールサービスの管理画面でセレクタ名を確かめて個別に控えます。
移行先の DNS にレコードを登録したら、移行先のネームサーバーに直接問い合わせて値が揃っていることを確認してから、GoDaddy の画面でネームサーバーを変更します。
GoDaddy の転送機能は、GoDaddy のサーバーがリダイレクトを返す仕組みです。移管や DNS の移動で使えなくなるため、移行先の DNS の機能やサーバー側の設定(.htaccess など)でリダイレクトを作り直します。
GoDaddy のメールを使っている場合
GoDaddy 経由で契約したメールは、ドメインを移管しても契約がすぐに消えるとは限りませんが、MX や SPF などのレコードを移行先の DNS に正しく写さないと受信できなくなります。メールの契約自体も他社へ移す場合は、メールの移行を先に終わらせ、ドメインの移管は後にします。
手順2:移管ロックを外す
GoDaddy にログインし、ドメインの一覧から対象のドメインを開いて、設定の中にある移管ロック(Transfer lock などの名称)をオフにします。アカウントに二要素認証を設定していない場合は、この機会に有効にしておきます。
有料のドメイン保護機能を付けている場合、ロックの解除に追加の本人確認や待ち時間が必要になることがあります。画面の案内に従い、解除が反映されるまで待ちます。
手順3:認証コードを取得する
ドメインの設定画面で、他社への移管(Transfer to another registrar などの表示)を選ぶと、認証コードが表示されるか、登録者のメールアドレスに送られます。
- 認証コードはドメインを移すための鍵です。チャットや共有の文書に貼り付けず、移管先での入力が終わったら控えを削除します。
- 前後に空白が入ったままコピーすると、移管先で「コードが違う」と判定されることがあります。
- コードを作り直した場合は、古いコードは使えなくなります。
プライバシー保護(GoDaddy では Domains By Proxy による代理公開)は、gTLD の移管では外さなくても進められることが多くなっています。ただし、移管先の案内で外すよう指示がある場合や、手続きのメールが届かない場合は、一時的に外すことも検討します。
手順4:移管先で申し込み、GoDaddy 側で承認する
移管先の事業者でドメイン名と認証コードを入力し、移管を申し込みます。gTLD の移管では、移管と同時に有効期限が1年延びるのが一般的で、残っている期間が失われるわけではありません。
申し込み後、GoDaddy から移管の通知メールが届くことがあります。GoDaddy の画面やメールの案内から移管を承認すると早く進む場合があり、何もしなくても一般には5日程度で完了します。この間にロックをかけ直したり、認証コードを作り直したりすると移管が失敗するので、触らずに待ちます。
手順5:完了後の確認と後始末
移管が終わったら、外から見える登録情報を確認します。WHOIS は RDAP という新しい仕組みへ移行しており、どちらでも確認できます。
whois example.com | grep -iE "registrar:|expir|status"
curl -sL https://rdap.org/domain/example.com | head -c 2000
dig +short example.com NS
- 登録事業者が移管先に変わっていること
- 有効期限が延長されていること
- ネームサーバーが手順1で設定したものになっていること
- ステータスに移管ロック(clientTransferProhibited)が付いていること。付いていなければ移管先でロックを有効にします。
GoDaddy 側では、ドメインと一緒に契約していた保護機能、プライバシー、メールなどの自動更新が残っていないかを確認し、不要なものは解約します。サイトとメールが正常に動くことを数日見届けるまで、GoDaddy のアカウント自体は残しておきます。
移管がうまくいかないときの確認順
- 認証コードが無効と言われる:空白の混入、作り直し前の古いコードの使用、別のドメインのコードの入力を確認し、必要なら GoDaddy で取り直します。
- ドメインがロックされていると言われる:ロックの解除が反映されているか、登録や登録者変更から日が浅くないかを、whois のステータスと日付で確認します。
- 移管先からの確認メールが届かない:登録者のメールアドレスが受信できるか、迷惑メールに入っていないかを確認します。
- 移管後にサイトやメールが止まった:
dig +short example.com NSでネームサーバーを確認し、GoDaddy の DNS のままなら移行先の DNS へ切り替えます。 - GoDaddy 側で拒否された:未払いの請求や、ドメインに関する紛争の手続きがないかを GoDaddy のサポートに確認します。
まとめ
- GoDaddy からの移管は、ロックの解除、認証コードの取得、移管先での申し込みの3段階です。
- 移管できない期間(一般に60日)と有効期限を先に確認します。
- GoDaddy の DNS・転送・メールを使っている場合は、移管より前に移行先へ引き継ぎます。
- 申し込み後はロックや認証コードを触らずに待ちます。承認すると早まる場合があります。
- 完了後は登録事業者・期限・ネームサーバー・ロックを確認し、GoDaddy 側の不要な契約を解約します。