2026年7月24日
2026年7月24日
.info ドメインを取得する手順|案内サイト・特設サイト用に取るときの準備から公開終了後の扱いまで
.info は登録条件のない gTLD で、イベントの案内、キャンペーンの特設ページ、サービスの告知など「情報を知らせるためのサイト」の名前としてよく使われます。取得そのものはレジストラで数分あれば済みますが、こうした期間限定のサイトでは、取得の前に「別ドメインが本当に必要か」を決め、公開が終わった後にドメインをどう扱うかまで考えておくことが大切です。この記事では、.info を案内用・特設用に取得して WordPress で公開し、終了後に安全に畳むまでの手順を説明します。
.info ドメインの前提
.info は2001年にルートゾーンに追加された、歴史の長い gTLD です。IANA のルートゾーンデータベースでは、運営者(レジストリ)は Identity Digital と登録されています(2026年10月現在)。国籍や業種による登録条件はなく、個人でも法人でも登録できます。
検索での扱いはほかの gTLD と同じで、.info だから順位が上がる、下がるということはなく、地域の手がかりにもなりません。
ステップ1:別ドメインにするかを決める
特設サイトを作るとき、選択肢は大きく2つあります。
- 本体サイトの中に作る:example.com/event/ のようなディレクトリや、event.example.com のようなサブドメインにします。ドメインの取得や更新が要らず、公式サイトの一部であることが訪問者に伝わりやすくなります。
- 別のドメインを取る:example-event.info のように独立した名前にします。チラシやポスターで覚えてもらいやすい短い名前にできる一方、ドメインの管理と終了後の扱いが増えます。
本体と別ドメインにすると、訪問者からは「公式のサイトなのか」が分かりにくくなります。別ドメインを選ぶ場合は、特設サイトから本体サイトへのリンクと、本体サイトから特設サイトへのリンクを両方用意して、公式であることを示します。
ステップ2:名前と登録期間を決める
名前は、口頭や印刷物で伝えても綴りを間違えにくいものにします。年号を入れる(example-fes2027.info など)と、翌年以降に別の名前が必要になる点も考えておきます。
登録状況はレジストラの検索画面で調べられます。ターミナルからは RDAP で確認できます。
# 登録されていれば status や有効期限が返る
curl -sL https://rdap.org/domain/example-event.info | python3 -m json.tool | head -40
登録期間は、公開期間だけでなく、終了後に本体サイトへ転送しておく期間まで含めて考えます。期間限定のサイトでも、印刷物の QR コードや他サイトからのリンクは公開が終わった後も残るためです。料金は初年度と更新で違うことがあるので、更新料も確かめてから申し込みます。
ステップ3:登録者情報と取得直後の設定
申し込みでは、登録者の氏名または組織名、住所、メールアドレスを正しく入力します。会社のイベントで取るなら、担当者個人ではなく会社名義で登録し、連絡先は部署の共有アドレスにしておくと、担当者が替わっても管理を引き継げます。
取得後は次を済ませます。
- 登録者のメールアドレスに届く確認メールを開き、期限内に認証する(迷惑メールフォルダも確かめる)
- 自動更新を有効にする
- レジストラのアカウントに二要素認証を設定し、移管ロックを有効にする
- 更新日や担当者を、社内の管理表に記録する
期間限定のドメインは「誰が管理しているか」が忘れられやすく、気づいたときには失効していた、ということが起きがちです。
ステップ4:WordPress での公開方法を選ぶ
特設サイトを WordPress で作る方法は、主に次の2つです。
- 独立した WordPress を新しく入れる:構成が単純で、終了後に丸ごと停止しやすい方法です。プラグインやテーマの更新は、本体サイトとは別に続ける必要があります。
- マルチサイトの一つのサイトとして作る:本体がマルチサイトなら、サイトを追加して、そのサイトのアドレスに .info のドメインを設定する方法があります。WordPress 4.5 以降はプラグインなしでサイトのアドレスに別ドメインを設定できますが、ログインの扱いなどで追加の設定が要ることがあるため、ステージング環境で試してから本番で行います。
どちらの場合も、DNS の A レコードをサーバーに向け、dig +short A example-event.info で反映を確かめてから SSL 証明書を発行し、https:// のアドレスで WordPress を設定します。
ステップ5:メールの扱いを決める
特設サイトのフォームから通知を送るなど、.info のアドレスでメールを送るなら SPF・DKIM・DMARC を設定します。.info は登録しやすい TLD であるぶん迷惑メールに使われた例も多く、受信側で慎重に扱われることがあるため、主なメールサービス宛てに試験送信して届くかを確かめます。
メールを使わないなら、なりすましに使われないよう「このドメインからは送信しない」と DNS で宣言しておきます。
example-event.info. MX 0 .
example-event.info. TXT "v=spf1 -all"
_dmarc.example-event.info. TXT "v=DMARC1; p=reject"
MX 0 . は受信もしないことを示す Null MX という書き方です。
ステップ6:公開終了後に転送へ切り替える
イベントやキャンペーンが終わったら、サイトをすぐ消すのではなく、本体サイトの関連ページへ 301 で転送します。訪問者が古いリンクや QR コードからたどり着いても、行き先がある状態にするためです。
server {
listen 443 ssl;
server_name example-event.info www.example-event.info;
# 証明書の設定は環境に合わせる。転送だけでも HTTPS の証明書は要る
ssl_certificate /etc/ssl/example-event.info/fullchain.pem;
ssl_certificate_key /etc/ssl/example-event.info/privkey.pem;
return 301 https://www.example.com/event-report/;
}
転送に切り替えた後も、証明書の自動更新は止めないでください。証明書が切れると、https:// のリンクから来た訪問者には転送の前に警告が表示されます。WordPress を止める前には、記録として残したい内容をバックアップしておきます。
ステップ7:ドメインを手放すかどうかを判断する
転送を一定期間続けた後、ドメインを更新せずに手放すかを決めます。手放したドメインは、失効後の猶予期間などを経て、第三者が登録できるようになります。以前のリンクや評判を目当てに取得され、まったく別のサイトや詐欺サイトに使われることもあります。
- 印刷物や他サイトのリンクがまだ残っているなら、更新を続けて転送を維持する
- 手放す前に、そのドメインのメールアドレスを外部サービスのログイン ID などに使っていないかを確かめる
- 手放すと決めたら、社内の管理表と関係者に記録を残す
まとめ
- .info は Identity Digital が運営する登録条件のない gTLD で、案内や特設サイトの名前に使われます。
- 取得前に、本体サイトの中に作るか別ドメインにするかを決め、別ドメインなら公式であることをリンクで示します。
- 登録期間は公開期間だけでなく、終了後の転送期間まで含めて考えます。
- メールを使わないなら Null MX と
v=spf1 -allで送信しないことを示します。 - 終了後は 301 で本体サイトへ転送し、証明書の更新を続けたうえで、手放すかを慎重に判断します。