2026年5月24日
2026年5月24日
.jp ドメインと .co.jp ドメインの違いと取得手順|登録できる人・条件・選び方
.jp(汎用JPドメイン)は日本国内に住所があれば個人でも法人でも登録でき、.co.jp(属性型JPドメイン)は日本で登記された会社だけが1社1つ登録できます。どちらを選ぶかは「誰が使うか」と「将来ドメインを譲渡・転用する可能性があるか」でほぼ決まります。この記事では両者の違い、取得までの手順、取得後に気を付ける点を整理します。
.jp と .co.jp の違い
どちらも JPRS(日本レジストリサービス)が管理する JP ドメインですが、登録のルールが大きく異なります。制度の詳細は JPRS の規則で定められており、改定されることがあるため、ここでの説明は概要としてお読みください(2026年10月現在)。
| 項目 | .jp(汎用JPドメイン) | .co.jp(属性型JPドメイン) |
|---|---|---|
| 登録できる人 | 日本国内に住所を持つ個人・組織 | 日本で登記している会社(株式会社、合同会社など) |
| 1者あたりの数 | 制限なし | 1組織につき属性型・地域型で1つ |
| 日本語ドメイン名 | 登録できる | 登録できない |
| 譲渡 | できる | 原則できない(合併などの例外を除く) |
| 登録時の確認 | 住所要件など | 会社の実在確認(登記の確認) |
.co.jp が信頼の目印になる理由
.co.jp は登記された会社しか登録できず、登録時に会社の実在が確認されます。そのため「この会社は実在する」という一定の目安になり、取引先や金融機関とのやり取り、採用ページなどで安心感につながると考える企業が多くあります。一方で、.co.jp であることが会社の信用や事業内容を保証するわけではありません。
.co.jp 以外にも、属性型 JP ドメインには組織の種類ごとに .or.jp(財団法人・社団法人・NPO法人など)、.ne.jp(ネットワークサービス)、.ac.jp(大学など)、.ed.jp(初等中等教育機関など)、.go.jp(政府機関)、.gr.jp(任意団体)、.lg.jp(地方公共団体)があります。会社以外の組織は、まず自分がどれに当たるかを確認します。
.jp の自由度
.jp は住所要件さえ満たせば数の制限がなく、日本語ドメイン名(例: 日本語.jp)も登録できます。サービス名や商品名ごとにドメインを取る、個人事業でブランドを持つ、といった使い方に向いています。譲渡もできるため、事業売却やサービスの移管でも扱いやすい反面、第三者に取られる前に必要な名前を押さえておく判断も必要になります。
どちらを選ぶかの判断基準
- 会社のコーポレートサイト・メールアドレス: .co.jp が候補の筆頭です。1社1つなので、コーポレート用途に使うのが一般的です。
- 個人事業主・設立前の事業・任意団体: .co.jp は登録できないため、.jp(または .com など)を選びます。
- サービスやブランド単位のサイト: 数の制限がなく譲渡もできる .jp が扱いやすいです。サービスを他社に売却する可能性があるなら、.co.jp では運用しないほうが無難です。
- 両方取る: 会社名で .co.jp を取り、同じ文字列の .jp も押さえておく企業も少なくありません。片方をメインにし、もう片方はリダイレクトにします。
なお、.com から .jp へ切り替える場合や、既存の .jp を持ったまま .co.jp を追加する場合は、URL 変更による SEO とメールアドレスの移行計画が別途必要になります。
取得手順
1. レジストラ(指定事業者)を選ぶ
JP ドメインは JPRS と契約した指定事業者を通じて登録します。国内の主要なドメイン登録サービスやホスティング事業者の多くが取り扱っていますが、.co.jp などの属性型は扱っていない、または申請の手間を代行していない事業者もあります。取り扱いの有無、更新の手続き方法、DNS 設定の自由度、サポート体制を比べて選びます。
2. 空き状況を確認する
JPRS の WHOIS や各レジストラの検索画面で、希望の文字列が空いているか確かめます。
# JPRS の WHOIS サーバーに直接問い合わせる例
whois -h whois.jprs.jp example.co.jp
.co.jp は1社1つなので、自社がすでに別の .co.jp を持っていないかもこの時点で確認します。過去に担当者が取得していて社内で把握されていない、というケースが意外とあります。
3. 申請情報を用意する
.jp の場合は、登録者の氏名または組織名と国内の住所、連絡先などを入力します。
.co.jp の場合は、登記どおりの正式な会社名(日本語・英語表記)、本店所在地、登録担当者・技術連絡担当者の情報が必要です。登記の内容と申請内容が一致しないと確認で止まることがあるため、登記事項証明書を手元に用意して転記すると間違いを減らせます。会社設立前に登録できる制度もありますが、期限内に登記を済ませて届け出る必要があるため、条件はレジストラと JPRS の案内で確認してください。
4. 審査・登録完了を待つ
.jp は申請後すぐに登録されることが多い一方、.co.jp は会社の実在確認があるため、登録完了までに日数がかかることがあります。追加の書類を求められる場合もあるため、サイト公開日やメール切り替え日が決まっているなら、余裕を持って申請します。
5. DNS とサイト・メールを設定する
登録が完了したら、ネームサーバーを使用する DNS サービスに設定し、A レコード(または CNAME)でサーバーに向け、メールを使うなら MX・SPF・DKIM・DMARC を設定します。WordPress を新しいドメインで動かす場合は、サイトアドレスと WordPress アドレスの設定、SSL 証明書の発行まで済ませてから公開します。
取得後に気を付けること
更新を切らさない
ドメインは更新しなければ失効します。特に .co.jp は会社に1つしか持てないため、失効して他社に取られると同じ文字列を取り戻すのは困難です。自動更新を有効にし、登録しているクレジットカードの期限や請求先メールアドレスを定期的に見直します。担当者の退職で連絡が届かなくなる事故も多いため、連絡先は個人ではなく部署の共有アドレスにしておきます。
会社情報が変わったら届け出る
.co.jp は登記情報と結び付いているため、社名変更や本店移転、合併があった場合はレジストラを通じて登録情報の変更手続きが必要です。会社を清算するときは、.co.jp も廃止の対象になります。
WHOIS の公開範囲
属性型 JP ドメインは組織のドメインとして、組織名などが WHOIS で表示されます。担当者個人の名前や個人の電話番号ではなく、部署名と代表連絡先で登録しておくと、退職時の手続きも楽になります。
まとめ
- .jp は国内に住所があれば誰でも数の制限なく登録でき、日本語ドメインや譲渡にも対応します。
- .co.jp は日本で登記した会社だけが1社1つ登録でき、会社の実在確認があるぶん信頼の目安になります。譲渡は原則できません。
- コーポレートサイトは .co.jp、サービス・ブランド単位や個人事業は .jp、という分け方が基本です。
- .co.jp は登記どおりの情報で申請し、確認に日数がかかる前提でスケジュールを組みます。
- 取得後は自動更新と連絡先の管理、会社情報の変更届けを忘れないようにします。