2026年7月22日
2026年7月22日
.jp ドメイン取得時のチェックリスト|登録資格・使える文字・公開される情報・更新期限の確認
「〇〇.jp」の形の汎用 JP ドメイン名は、日本国内に住所があれば個人でも組織でも、数の制限なく登録できます。ただし、gTLD の .com などとは登録資格、公開される登録情報、更新の締め切りの考え方が違うため、そのつもりで申し込むと後で戸惑うことがあります。この記事では、.jp を取得する前・申し込み時・取得直後・WordPress につなぐ前の順に、確認したい項目をチェックリストの形でまとめます。
JP ドメイン名の制度は JPRS(日本レジストリサービス)の規則で決められていて、改定されることがあります。ここでの説明は概要として読み、細かな条件は JPRS と指定事業者(レジストラ)の案内で確認してください(2026年10月現在)。
取得前のチェック
どの種類の JP ドメイン名にするか
JP ドメイン名には、汎用 JP(example.jp)のほかに、都道府県型 JP(example.tokyo.jp など)と、組織の種類ごとの属性型 JP(.co.jp、.or.jp など)があります。
- 会社の代表サイトで、会社であることを示したい:属性型の .co.jp も候補です。1組織1つで、登録時に組織の実在が確かめられます。
- 地域とのつながりを名前で伝えたい:都道府県型 JP が候補です。
- 個人や設立前の事業、サービスやブランドごとのサイト:数の制限がなく譲渡もできる汎用 JP が扱いやすい選択です。
この記事では、汎用 JP を取得する場合の確認点を扱います。
登録資格を満たしているか
- [ ] 登録者が日本国内に住所を持つ個人・組織か
- [ ] 将来、登録者が海外へ移る予定はないか
国内の住所は登録時だけでなく、登録を続ける間の条件でもあります。登録者が国内の住所を持たなくなる場合の扱いは、指定事業者に早めに相談してください。
名前の文字と長さ
JPRS の案内では、汎用 JP の名前の部分(「.jp」の前)に使える文字は次のとおりです。
- 英数字ドメイン名:半角英数字とハイフンで、3文字以上63文字以下
- 日本語ドメイン名:ひらがな・カタカナ・漢字などを含めて、1文字以上15文字以下
ハイフンは先頭と末尾には置けません。また、3文字目と4文字目を両方ハイフンにする形は、日本語ドメインの変換に使う「xn--」と紛らわしいため使えません。
日本語ドメイン名は見て分かりやすい一方、メールアドレスに使うと相手のメールソフトで扱えないことがあり、URL を共有すると「xn--」で始まる文字列で表示されることがあります。サイトのメインは英数字にし、日本語ドメインは案内用に取って転送する、という使い分けもできます。
商標と紛争
- [ ] 他社の商標や有名なサービス名と同じ、または紛らわしくないか
- [ ] 自社の商標や店名の綴りの揺れ(ハイフンの有無など)を把握しているか
JP ドメイン名には、JP-DRP(JP ドメイン名紛争処理方針)という紛争処理の仕組みがあり、商標権者から申し立てを受けると登録の移転や取り消しになることがあります。
申し込み時のチェック
指定事業者の選び方
JP ドメイン名は、JPRS と契約した指定事業者を通じて登録します。価格のほかに次を比べます。
- [ ] 更新の締め切りがいつか(有効期限より前に締め切りを設けている事業者が多い)
- [ ] 自動更新に対応し、支払いに失敗したときに知らせてくれるか
- [ ] DNS 管理で TXT・CAA・MX などを自由に設定できるか。DNSSEC に対応しているか
- [ ] アカウントに二要素認証を設定できるか
- [ ] 後で別の事業者へ移したいときの手続き(指定事業者の変更)が案内されているか
登録者情報と公開される範囲
汎用 JP では、登録者名などの一部の登録情報が JPRS WHOIS で公開されます。gTLD のように、登録者の情報を全面的に伏せる前提で考えないほうが安全です。公開連絡窓口に指定事業者の情報を表示できるサービスを用意している事業者もあるため、個人で登録する場合は、何が公開されるかを申し込み前に確かめます。
- [ ] 登録者の名前と住所を正確に入力したか(事実と異なる情報は登録の取り消しの対象になり得ます)
- [ ] 指定事業者が登録者になる形のサービスではないか。その場合、名義上の所有者は自分ではないため、移管や譲渡で困ることがあります
- [ ] 連絡先のメールアドレスが、取得する .jp 以外のアドレスになっているか
取得直後のチェック
- [ ] JPRS WHOIS で登録者名、ネームサーバー、有効期限が意図どおりか
- [ ] 自動更新を有効にし、登録しているカードの有効期限を確かめたか
- [ ] 更新の通知が、担当者の異動や退職後も届くアドレス(部署の共有アドレスなど)になっているか
# JPRS の WHOIS サーバーに問い合わせる
whois -h whois.jprs.jp example.jp
# ネームサーバーと DNSSEC の状態を確かめる
dig +short NS example.jp
dig +short DS example.jp
JP ドメイン名の有効期限は、登録した月の末日になるのが基本です。指定事業者の更新締め切りはそれより早いことが多いため、WHOIS の有効期限だけを見て安心せず、事業者の管理画面に表示される締め切りを確かめます。期限までに更新しないとドメイン名は廃止され、一定期間の後には第三者が登録できるようになります。JPRS も、廃止したドメイン名が第三者に登録され、詐欺サイトやなりすましメールに使われるおそれを注意喚起しています。
WordPress につなぐ前のチェック
- [ ] サーバー側でドメインを追加し、A レコード(必要なら AAAA)またはネームサーバーを設定したか
- [ ]
dig +short A example.jpでサーバーの IP アドレスが返るのを確かめてから、SSL 証明書を発行したか - [ ] WordPress の「設定」→「一般」の WordPress アドレスとサイトアドレスを
https://の URL にしたか - [ ] www の有無をどちらかに統一し、もう一方から 301 で転送しているか
- [ ] フォームの通知などをこのドメインから送るなら、SPF・DKIM・DMARC を設定したか
既存サイトを .jp に移す場合は、作業前にファイルとデータベースのバックアップを取り、ステージング環境で試してから本番で行います。
検索での扱いについては、.jp は日本の国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)なので、Google は日本向けのサイトであることの手がかりの一つとして扱います。ただし、.jp にしたから順位が上がるわけではなく、評価の中心はあくまで内容です。
まとめ
- 汎用 JP は日本国内に住所があれば登録でき、数の制限がなく、日本語ドメイン名や譲渡にも対応します。
- 名前は英数字で3〜63文字、日本語で1〜15文字が目安です。ハイフンの位置の決まりや、日本語ドメインのメールでの扱いも確かめます。
- 登録者名などは JPRS WHOIS で公開されます。正確に登録し、公開範囲と名義を申し込み前に確認します。
- 有効期限は月末が基本で、指定事業者の締め切りはそれより早いことが多いので、自動更新と通知先を整えます。
- DNS の反映を確かめてから証明書を発行し、WordPress は HTTPS のアドレスで設定します。