2026年6月19日

2026年6月19日

Porkbunからバリュードメインへドメインを移管する手順

Porkbun からバリュードメインへの移管は、Porkbun 側でロックを外して認証コードを取り出し、バリュードメインで移管を申し込む、という流れで進めます。つまずきやすいのは手続きそのものより、DNS の引っ越しを後回しにしてサイトやメールが止まることです。この記事では、.com などの gTLD を例に、移管前の確認、DNS の準備、Porkbun とバリュードメインでの操作、完了後の確認までを順に説明します。

両社の画面の表記やボタンの位置は変わることがあるため、操作は目的ごとに書いています。具体的な表示は、各社のヘルプで確認してください(2026年10月現在)。

移管の前に確認すること

移管できる状態か

  • 登録や前回の移管から日が浅くないか:ICANN のルールにより、gTLD は新規登録や移管の直後から一定期間(一般に60日)移管できません。登録者情報の変更後にロックがかかる場合もあります。ICANN では移管ポリシーの見直しが進められており、期間や用語が変わる可能性があるので、申し込み前に最新の案内を確認します。
  • 有効期限が近すぎないか:期限切れ直前や期限切れ後は、移管が受け付けられないか、手続きが複雑になります。余裕をもって、期限の1か月以上前に始めると安心です。
  • バリュードメインがその TLD を扱っているか:Porkbun で取れる TLD が、バリュードメインでも移管を受け付けているとは限りません。対応 TLD と移管料金を先に確認します。

移管で変わるもの・変わらないもの

移管で動くのは「ドメインの登録管理をどの事業者が担当するか」です。Web サーバーやメールサーバーが変わるわけではありません。ただし、Porkbun のネームサーバーで DNS を運用している場合、移管後は Porkbun 側の DNS が使えなくなることがあり、A レコードや MX レコードが消えたのと同じ状態になります。これを避けるため、DNS の移動を移管より先に済ませます。

gTLD の移管では、移管と同時に有効期限が1年延びるのが一般的です。残りの期間が失われるわけではないので、更新のタイミングを待つ必要はありません。

手順1:現在の DNS レコードを控える

Porkbun の DNS 管理画面で、登録されているレコードを一覧で控えます。dig で外から見える値も記録しておくと、移行後の比較に使えます。

dig +short example.com NS
dig +noall +answer example.com A
dig +noall +answer www.example.com A
dig +noall +answer example.com MX
dig +noall +answer example.com TXT
dig +noall +answer _dmarc.example.com TXT

DKIM のレコードは「セレクタ名._domainkey.ドメイン」という名前で置かれているため、上のコマンドでは出てきません。メール送信サービスの管理画面でセレクタ名を確認し、個別に控えます。CAA を設定している場合はそれも控えます。

手順2:DNS を先に移す

移管の前に、DNS をバリュードメインのDNS、またはレンタルサーバーや Cloudflare など移管後も使い続けるDNSサービスへ移します。

  1. 移行先の DNS に、手順1で控えたレコードをすべて登録します。バリュードメインのDNS設定はテキストで1行ずつ書く形式なので、書式は公式マニュアルの記載例に合わせます。
  2. 移行先の権威サーバーに直接問い合わせて、値が揃っているかを確認します。
dig @移行先のネームサーバー example.com A +norecurse
dig @移行先のネームサーバー example.com MX +norecurse
  1. Porkbun の管理画面で、ネームサーバーを移行先のものに変更します。
  2. 旧ネームサーバーのTTL(NSレコードは長めのことが多い)が切れるまで待ち、dig +trace example.com NS で委任先が新しいネームサーバーになったことを確認します。

この段階では、Porkbun 側の DNS レコードは消さずに残しておきます。キャッシュが切れるまで旧サーバーに問い合わせる利用者がいるためです。

DNSSEC を使っている場合

Porkbun で DNSSEC を有効にしている場合、ネームサーバーを変える前に扱いを決めておく必要があります。新しい DNS が署名していないのに旧い DS レコードが残っていると、検証するリゾルバでは名前解決が失敗します。一般的には、DS レコードを削除して TTL が切れるのを待ってからネームサーバーを変更し、移管の完了後に新しい DNS 側で改めて DNSSEC を設定します。

手順3:Porkbun でロックを外し、認証コードを取得する

  1. Porkbun のドメイン管理画面で対象のドメインを開き、移管ロック(Transfer Lock などの名称)を解除します。
  2. 認証コード(Auth Code、EPP コードとも呼ばれます)を表示またはメールで受け取ります。
  3. 登録者のメールアドレスが受信できる状態かを確認します。移管の通知や承認依頼がこのアドレスに届きます。

Whois情報公開代行は、gTLD の移管では外す必要がない場合が多いものの、手続き中のメールが届かない原因になることがあります。バリュードメインの案内で指示がある場合はそれに従います。

認証コードはドメインを移すための鍵です。チャットやメールでそのまま共有せず、申し込みが終わったら控えを削除します。

手順4:バリュードメインで移管を申し込む

  1. バリュードメインにログインし、移管(転入)の申し込み画面でドメイン名を入力します。
  2. 認証コードを入力し、移管料金を支払います。
  3. 申し込み後、登録者のメールアドレスに確認メールが届いた場合は、案内に従って承認します。

申し込み後、Porkbun 側からも移管の通知が届くことがあります。Porkbun の画面で移管を承認すると早く進む場合がありますが、何もしなくても、ICANN のルールでは一般に5日程度で完了します。この間に Porkbun でロックをかけ直すと移管は失敗するので、触らずに待ちます。

手順5:完了後の確認

whois example.com | grep -iE "registrar|expir|status"
dig +short example.com NS
  • 登録事業者が GMOデジロック(バリュードメイン)に変わっていること
  • 有効期限が延長されていること
  • ネームサーバーが手順2で設定したものになっていること
  • ステータスに clientTransferProhibited などのロックが付いていること(付いていなければバリュードメインでロックを有効にする)

あわせて、バリュードメインで自動更新、Whois情報公開代行、連絡先メールアドレスの設定を見直します。WordPress サイトが表示されること、お問い合わせフォームからのメールが届くことも確認します。DNSSEC を使う場合は、このタイミングで新しい DNS 側で署名を有効にし、DS レコードを登録します。

旧 Porkbun 側の DNS レコードは、数日たって問題がないことを確認してから整理します。

まとめ

  • 移管で変わるのは登録の担当事業者で、DNS は別に移す必要があります。DNS を先に移してから移管を申し込みます。
  • 移管前に、登録からの経過日数、有効期限、バリュードメインの対応 TLD を確認します。
  • DNSSEC を使っている場合は、DS レコードの扱いを先に決めておきます。
  • Porkbun ではロックの解除と認証コードの取得、バリュードメインでは認証コードを入力して申し込みます。
  • 完了後は whois と dig で登録事業者・有効期限・ネームサーバー・ロックを確認し、自動更新を設定します。

お気軽にご相談ください

お見積りへ お問い合わせへ
▲