2026年7月1日

2026年7月1日

.shop と .biz の違い|運営元・登録条件・向いているサイトと選ぶときの確認点

.shop と .biz はどちらも国を問わない gTLD で、DNS やメール、SSL 証明書の扱いは .com と変わりません。大きな違いは、生まれた時期と運営元、そして名前が伝える意味です。.shop は「お店・ネットショップ」、.biz は「ビジネス全般」を表します。ネットショップなら .shop、事業者のサイト全般なら .biz が候補になりますが、検索順位はどちらを選んでも変わらないため、伝わりやすさと長く使えるかで決めます。この記事では両者の違いを整理し、WordPress や WooCommerce のサイトで選ぶときの確認点をまとめます。

レジストリの規約や料金体系、販売しているレジストラは変わることがあります。以下は執筆時点の一般的な情報なので、申し込み前に各社の案内で最新の条件を確認してください(2026年10月現在)。

基本情報の違い

観点 .shop .biz
登場した時期 新 gTLD プログラムで追加(ルートゾーンへの登録は2016年) 2001年に追加された初期の gTLD の一つ
運営元(レジストリ) GMO ドメインレジストリ(日本の会社) GoDaddy Registry(2020年に旧運営元から移管)
連想される意味 店舗、ネットショップ、物販 事業、ビジネス、商用サイト
登録者の条件 国籍・業種の制限は案内されていない 事業・商用目的での利用を前提とする規定がある

.shop:日本のレジストリが運営する新 gTLD

.shop は ICANN の新 gTLD プログラムで追加された TLD で、IANA のルートゾーンデータベースでは GMO ドメインレジストリが運営者として登録されています。日本の会社が運営していることもあり、国内のレジストラでも扱いが多く、ネットショップ向けの TLD として案内されることがよくあります。個人のハンドメイド作品の販売から企業の EC サイトまで、登録者の属性による制限は特に設けられていません。

.biz:.com の代わりとして始まった古い gTLD

.biz は2001年に .info と同時期に追加された、歴史の長い gTLD です。運営は現在 GoDaddy Registry が担っています。.com の取得が難しくなったころに、事業者向けの代替として広まりました。

.biz には、ICANN と結ばれたレジストリ契約の付属書で「主に事業・商用目的で使うこと」という登録条件が定められてきました。個人的な非商用の利用だけを目的とする登録や、転売だけを目的とする登録は、この条件に当てはまらないとされています。登録時に審査書類を出すような仕組みではありませんが、条件に反すると紛争や取り消しの対象になり得ます。現在の規定の扱いは ICANN の契約ページとレジストラの規約で確認してください。

名前が伝える意味と向いているサイト

TLD はアドレスの末尾に常に表示されるので、訪問者がそこから受け取る印象を考えて選びます。

  • .shop が合うサイト:WooCommerce などで作るネットショップ、ブランドの直販サイト、実店舗の通販ページ、商品の特設ページ。アドレスを見ただけで「買い物ができるサイト」と伝わります。
  • .biz が合うサイト:会社やお店の紹介サイト、サービス案内、BtoB の窓口ページなど、物販に限らない事業者のサイト。
  • どちらも合わない可能性があるサイト:個人ブログや趣味のメディア、非営利団体のサイト。.shop は物販の印象が強く、.biz は前述の登録条件があるため、情報発信が中心なら別の TLD を検討します。

日本の一般の利用者にとっては、どちらも .com や .jp ほど見慣れたものではありません。名刺やチラシに載せたときに書き間違いと思われないか、ブランド名と組み合わせて自然に読めるかを、周囲の人に見せて確かめておくと判断しやすくなります。

検索順位への影響はない

Google 検索セントラルの説明では、新 gTLD を含む gTLD はどれも同じように扱われ、TLD に含まれる単語が順位に有利に働くことはありません。.shop だから買い物関連の検索で上がる、.biz だから企業名の検索で有利になる、ということはありません。

どちらも特定の国に結びつかない TLD なので、日本向けのサイトであることは日本語のコンテンツや html の lang 属性、日本の住所や電話番号の表示などで伝わります。TLD は SEO ではなく、ブランドと覚えやすさで選ぶ要素です。

申し込む前に確認したいこと

更新料とプレミアム価格

新 gTLD は初年度の登録料を大きく割り引いて案内し、2年目から通常の更新料になることがよくあります。比較するときは初年度ではなく更新料を見ます。また、短い単語や人気の語は、レジストリがプレミアムドメインとして別の価格帯を設定している場合があります。検索結果に「プレミアム」などの表示があれば、更新時の価格まで確認してから申し込みます。

メールの到達性と TLD の評判

一部の TLD は、過去にスパムやフィッシングで多く使われたことがセキュリティ団体の統計で報告されています。.biz は歴史が長いぶん、迷惑メール対策の文脈で名前が挙がったことがあります。TLD の評判は年ごとに変わるため、心配なら Spamhaus などが公開している TLD 単位の統計で最新の状況を確認します。

どちらの TLD を選んでも、独自ドメインでメールを送るなら SPF・DKIM・DMARC を設定します。WooCommerce の注文確認メールや問い合わせフォームの通知が届かないと売上や信頼に直結するので、Gmail や携帯キャリアのアドレスなど複数の宛先にテスト送信し、迷惑メールフォルダに入っていないかも見ておきます。

同名ドメインと商標

取りたい名前の .com や .jp がすでに他者に使われていると、訪問者やメールの誤送信が起きることがあります。また、他社のブランド名を含む名前は UDRP(統一ドメイン名紛争処理方針)などの紛争の対象になり得ます。特に .shop は「ブランド名.shop」の形が直販サイトに見えやすいため、商標の確認を先に済ませます。

WordPress サイトで決める前の考え方

WordPress のサイトはドメインを後から変えると負担が大きくなります。データベース内の URL の置き換え、旧ドメインからの 301 リダイレクト、Search Console での登録し直しや外部リンクの引き継ぎが必要になるためです。最初に次の点を決めておきます。

  • 事業の方向性:今は物販中心でも、将来は情報発信やサービス提供に広げる予定があるなら、.shop より意味の広い TLD のほうが長く使えることがあります。
  • 防衛的な取得:ブランドを守るために .shop と .biz の両方を取るなら、片方をメインにし、もう片方は 301 リダイレクトだけに使います。両方で同じ内容を表示すると、重複コンテンツの扱いや管理が複雑になります。
  • 自動更新と連絡先:ショップのドメインが失効すると、サイトもメールも止まります。自動更新を有効にし、レジストラからの通知を受け取るメールアドレスは、そのドメイン以外のアドレスにしておきます。

まとめ

  • .shop は GMO ドメインレジストリが運営する新 gTLD で、ネットショップ向けの意味がはっきりしています。
  • .biz は2001年からある gTLD で、事業・商用目的の利用を前提とする登録条件が定められてきました。
  • 技術的な扱いと検索順位は .com と同じで、TLD の違いで SEO が有利になることはありません。
  • 申し込み前に更新料、プレミアム価格、メールの到達性、商標を確認します。
  • ドメイン変更は WordPress サイトの負担が大きいので、事業の将来像も含めて決めます。

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