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VPSと共用サーバーの違いは「カーネルを共有するか」|隔離の仕組みと見分け方

公開

本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。社名のリンクには広告リンクを含む場合があります。成約の有無で本記事の数値と結論は変えません。

本記事は 2026-10-31〜11-01(JST)に当社が契約しているアカウントから測った値だけで書いています。

結論

  • 共用サーバーは、1つのカーネルを多くの利用者で共有し、ファイルの権限とプロセスの監視で利用者を分けています。
  • VPS は、ハイパーバイザーで仮想マシンごとに分かれ、カーネルも別です。
  • どちらが安全という話ではなく、問題が起きたときの影響が及ぶ範囲が違います。顧客情報を扱う EC・法人の基幹サイトは、VPS か、資源と隔離を強めたプランを検討する価値があります。

自分のサーバーで確かめる4つの見分け方

読み取りだけの確認です。他の利用者の領域を見る手順は含めていません。SSH が使えるサーバーなら、次のコマンドで確かめられます。使えない場合は、PHP から同じ値を表示するファイルを一時的に置き、確認後に削除してください。

見るもの コンテナ型(共用) VM 型(VPS)
systemd-detect-virt(使えなければ cat /run/systemd/container) lxc など kvm など(後者のファイルは無い)
grep -c hypervisor /proc/cpuinfo 0 1 以上
/sys/class/dmi/id/product_name 物理機の型番(PowerEdge など)がそのまま出る 仮想の機種名
findmnt -n -o SOURCE,FSTYPE / zfs や overlay など /dev/vda などの仮想ディスク

当社が2026-10-31に測った XREA 3つと CORESERVER 3つは、6つとも4項目すべてがコンテナ型の結果でした(/run/systemd/container が lxc、hypervisor フラグなし、DMI に PowerEdge、ルートが ZFS)。VPS(WebArena Indigo、当社契約)は、systemd-detect-virt が kvm、CPU に hypervisor フラグがあり、割り当てた1 vCPU・961MB・19GB だけが見えました。さくらのレンタルサーバ(当社契約の1台)は、共用サーバーですが仮想マシン(KVM)の上で動いており、6 vCPU・約24GB が見えました(2026-11-01)。「共用サーバー」という名前でも、中身は2通りあります。

共用サーバー(コンテナ型)の分け方

6つのコンテナ型で、PHP は契約アカウント本人のユーザーとして動いていました。公開ディレクトリの権限は 705、グループは全利用者が属する共通のグループです。

705 = 所有者 rwx / グループ --- / その他 r-x

仕組みは次のとおりです。

  • 利用者は全員、同じグループに入っています。グループの権限が ---(0)なので、他の利用者は、他人のホームやディレクトリに入れません。
  • 利用者はグループの扱いになり、「その他」の r-x は適用されません。
  • Web サーバーはそのグループに入っていないので「その他」の扱いで、r-x により公開ファイルを読めます。

これは Unix の権限の基本どおりの挙動で、当社が測った権限(705、グループ hpusers)はこの仕組みと合っています。他の利用者の領域に実際にアクセスして試すことはしていません。ただし、open_basedir は6つとも空でした。PHP 側でも読める範囲を絞るかどうかは、サーバーごとに違います。

VPS(VM 型)の分け方

VPS はハイパーバイザーの上で、仮想マシンごとに自分のカーネルを持ちます。他の仮想マシンのカーネルやファイルは、同じ物理機の上にあっても見えません。見えるのは割り当てた CPU・メモリ・ディスクだけです。管理者権限(root)も自分のものです。

違いが効く場面

場面 コンテナ型の共用 VM 型(VPS)
カーネルの脆弱性が出たとき 共有するカーネルが対象で、運営側の更新を待つ 自分のカーネルを自分で更新する(責任も自分)
隣の利用者の負荷 物理機全体の負荷の影響を受けうる 割り当てた範囲で使える(CPU を他と共有するプランもある)
root が要る作業 できない できる
管理の手間 少ない 多い(OS・更新・防御を自分で)

カーネルは更新が続いています。当社が毎日1回記録している値では、2026-11-02 時点で XREA のカーネルのビルド日は2026-09-24、CORESERVER は2026-09-04(いずれも UTC)でした。

どちらを選ぶか

用途 目安
個人ブログ・小規模サイト 共用サーバーで十分
顧客情報や決済を扱う EC・法人の基幹サイト VPS、または隔離・資源保証を強めたプラン
root での設定が要る・独自ミドルウェア VPS
管理の手間をかけられない 共用、またはマネージドクラウド

用途ごとの比較は 比べる にまとめていきます。ファイル権限の具体的な設定は 共用サーバーで秘密情報を置くときのファイル権限 を参照してください。


本記事の数値は当社が契約しているアカウントでの実測で、測定日を本文に記しました。当社は計測用サーバーを契約しており、リンク先との契約でアフィリエイト収入を得る場合があります。