2026年6月23日
2026年6月23日
WordPressのパンくずリストプラグイン比較|SEOプラグイン内蔵機能とBreadcrumb NavXTの選び方
WordPress でパンくずリストを表示するなら、すでに Yoast SEO・Rank Math・AIOSEO のいずれかを使っている場合はその内蔵機能を、SEO プラグインに頼らず表示だけを細かく作り込みたい場合は Breadcrumb NavXT を選ぶのが基本です。日本製テーマの多くはパンくずリストを標準で表示するため、まずテーマの機能を確認し、プラグインを足すならテーマ側の表示と構造化データを止めて重複を避けることが要点になります。この記事では、各方法の違い、テーマへの組み込み方、表示後の確認手順を説明します。
パンくずリストの役割と、プラグインが担う部分
パンくずリストは「ホーム > カテゴリー > 記事」のように、今いるページがサイトのどこにあるかを示すナビゲーションです。読者が上の階層に戻りやすくなるほか、検索エンジンにサイトの構造を伝える手がかりにもなります。
プラグインやテーマが担う仕事は、大きく次の2つです。
- 表示: ページ上に HTML のリンクとして出す
- 構造化データ: schema.org の BreadcrumbList として、検索エンジン向けに階層を記述する
この2つは別々に出力されることがあり、「表示はテーマ、構造化データは SEO プラグイン」のように混在すると、内容が食い違ったり二重に出力されたりします。比較するときは、表示と構造化データのそれぞれを誰が出すのかを意識してください。
まずテーマの機能を確認する
SWELL や Cocoon など、日本製テーマの多くはパンくずリストを標準で表示し、構造化データも合わせて出力します。テーマの機能で表示位置やデザインに不満がなければ、プラグインを追加する必要はありません。
プラグインに切り替える場合は、テーマ側のパンくずリスト表示をオフにし、テーマが構造化データを出力しているならそれも止められるかを確認します。設定の場所はテーマによって異なり、カスタマイザー内の場合とテーマ独自の設定画面の場合があります。
主要なパンくずリストの方法の比較
| 方法 | 表示の方法 | 構造化データ | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| テーマの標準機能 | 自動表示 | テーマが出力することが多い | 日本製テーマを使っていて見た目に不満がない |
| Yoast SEO の内蔵機能 | テンプレート関数、ブロック | Yoast SEO の構造化データに統合 | Yoast SEO を使用中 |
| Rank Math の内蔵機能 | テンプレート関数、ショートコード、ブロック | Rank Math の構造化データに統合 | Rank Math を使用中 |
| AIOSEO の内蔵機能 | テンプレート関数、ショートコード、ブロック | AIOSEO の構造化データに統合 | AIOSEO を使用中 |
| Breadcrumb NavXT | テンプレート関数、ウィジェット、ブロック | 表示テンプレートのマークアップで記述 | SEO プラグインと切り離して表示を作り込みたい |
表の内容は執筆時点のもので(2026年10月現在)、各プラグインの表示方法の種類は更新で変わることがあります。
SEO プラグインの内蔵機能(Yoast SEO・Rank Math・AIOSEO)
すでに SEO プラグインを使っているなら、内蔵のパンくずリスト機能を有効にするのが手軽です。構造化データの BreadcrumbList が SEO プラグインの出力にまとめられるため、管理する場所が1か所で済みます。区切り文字やホームの表記、カテゴリーを階層として含めるかなどを、各プラグインの設定画面にあるパンくずリストの項目で調整できます。
ただし、設定で有効にしただけではページに表示されないことがあります。テーマが SEO プラグインのパンくずリストに対応していない場合は、テンプレートに表示用の関数を追加する必要があります(後述)。
Breadcrumb NavXT
パンくずリストに特化した、長く使われているプラグインです。投稿タイプやタクソノミーごとに表示のテンプレートを細かく設定でき、カスタム投稿タイプを多く使うサイトでも階層を調整しやすいのが強みです。SEO プラグインを乗り換えてもパンくずリストの設定が影響を受けない点も利点です。一方、SEO プラグインのパンくずリスト機能と同時に使うと、構造化データが二重になりやすいので、どちらか一方に絞ってください。
テーマにパンくずリストを組み込む方法
テーマが自動で表示しない場合は、子テーマのテンプレート(single.php や header.php など、表示したい位置のファイル)に表示用の関数を追加します。親テーマを直接編集すると更新で消えるため、子テーマで作業し、編集前にファイルのバックアップを取ってください。
次の例は、使っているプラグインの関数があればそれを呼び出すものです。関数が存在しないときに致命的エラーにならないよう、function_exists() で確認しています。実際には使うプラグインの分岐だけを残すと見通しがよくなります。
<?php
// 有効なパンくずリスト機能を1つだけ呼び出す(子テーマのテンプレートに記述)
if ( function_exists( 'yoast_breadcrumb' ) ) {
yoast_breadcrumb( '<nav class="breadcrumbs" aria-label="パンくずリスト">', '</nav>' );
} elseif ( function_exists( 'rank_math_the_breadcrumbs' ) ) {
rank_math_the_breadcrumbs();
} elseif ( function_exists( 'aioseo_breadcrumbs' ) ) {
aioseo_breadcrumbs();
} elseif ( function_exists( 'bcn_display' ) ) {
echo '<nav class="breadcrumbs" aria-label="パンくずリスト" typeof="BreadcrumbList" vocab="https://schema.org/">';
bcn_display();
echo '</nav>';
}
ブロックテーマ(フルサイト編集)を使っている場合は、PHP を編集せず、サイトエディターでテンプレートにパンくずリストのブロックを配置する方法が使えるかを先に確認してください。
選ぶときに確認したいポイント
- 更新状況と互換性: WordPress.org のプラグインページで最終更新日と、検証済みの WordPress バージョンを確認します。
- カテゴリーの扱い: 複数カテゴリーに属する記事で、どのカテゴリーを階層に使うかを指定できるかを確認します。SEO プラグインの多くは「プライマリカテゴリー」を指定できます。
- カスタム投稿タイプ: アーカイブページを階層に含められるか、タクソノミーを途中に挟めるかを確認します。
- 日本語での表示: 「ホーム」の表記や区切り文字を日本語サイトに合わせて変えられるかを確認します。
表示後の確認手順
- 投稿・固定ページ・カテゴリーアーカイブ・カスタム投稿タイプなど、種類の違うページでパンくずリストが正しい階層になっているかを目で確かめる
- ページのソースを表示し、パンくずリストの HTML が1つだけ出力されているかを確認する
- Google の「リッチリザルト テスト」に URL を入力し、BreadcrumbList が検出されること、同じ内容が二重に検出されていないことを確認する
- 公開後は Google Search Console の拡張レポートでエラーが出ていないかを確認する
検索結果での表示のされ方は Google 側の判断によって決まり、構造化データを入れても希望どおりに表示されるとは限りません。Google は2025年にモバイル検索結果でのパンくず表示を簡略化する方針を示しています。検索結果での見え方よりも、読者が迷わずに上の階層へ戻れることを主な目的として整えるのが現実的です。
まとめ
- 日本製テーマを使っているなら、まずテーマのパンくずリスト機能を確認する
- SEO プラグインを使用中ならその内蔵機能、表示を作り込みたいなら Breadcrumb NavXT が候補
- テーマ・SEO プラグイン・専用プラグインのパンくずリストを重ねて有効にしない
- テンプレートに組み込むときは子テーマで作業し、function_exists() で関数の有無を確かめる
- リッチリザルト テストで BreadcrumbList が1つだけ検出されることを確認する