2026年5月21日
2026年5月21日
WordPressで独自ドメインを使う方法|DNS設定からSSL・URL変更まで
WordPressで独自ドメインを使うには、「ドメインを取得する」「そのドメインがサーバーを指すようにDNSを設定する」「サーバー側でドメインを追加してSSLを有効にする」「WordPressのURLを独自ドメインに合わせる」の4段階を順に進めます。この記事では、ドメイン・サーバー・DNSそれぞれの役割を整理したうえで、ネームサーバー変更とAレコード設定の違い、反映待ちの考え方、URL変更でログインできなくならないための注意点までを解説します。
ドメイン・サーバー・DNSの役割を整理する
独自ドメインの設定でつまずく多くの原因は、3つの役割の混同です。
- ドメイン取得サービス(レジストラなど):
example.comのような名前を登録・更新する窓口です。ドメインの「所有と更新」を担当します。 - サーバー(ホスティング):WordPressのファイルやデータベースを置き、実際にページを配信する場所です。
- DNS:「このドメインへのアクセスは、どのサーバーに向かえばよいか」を案内する仕組みです。DNSの設定(レコード)を管理する場所は、ドメイン取得サービス、サーバー会社、外部のDNSサービスのいずれかになります。
ドメインとサーバーを同じ会社で契約していれば、設定がほぼ自動で済む場合もあります。別々の会社で契約している場合は、「DNSをどこで管理するか」を決めるのが最初の分かれ道です。
DNSの設定方法は2通り
ネームサーバーをサーバー会社に変更する
ドメイン取得サービスの管理画面で、ネームサーバー(DNSの管理先)をサーバー会社が指定するものに書き換える方法です。以降のDNS設定はサーバー会社側でまとめて管理され、サーバーにドメインを追加すると必要なレコードが自動で用意されることが多いため、初心者の方には分かりやすい方法です。
注意点は、ネームサーバーを変えると、それまでのDNS設定がすべて新しい管理先に切り替わることです。そのドメインで既にメールを使っている場合、メール用のレコード(MXレコードなど)を新しい管理先で設定し直さないと、メールが届かなくなります。
Aレコードでサーバーを指す
ネームサーバーはそのままにして、今のDNS管理先でAレコード(ドメインとサーバーのIPアドレスを結びつける設定)を追加する方法です。サーバー会社の管理画面などで案内されているIPアドレスを、example.com のAレコードに設定します。www.example.com も使う場合は、wwwのAレコードかCNAMEレコードも追加します。
メールなど、ほかのサービスのDNS設定を変えずに済むのが利点です。既にドメインを別の用途で使っている場合や、外部のDNSサービスを使っている場合はこちらが向いています。
設定の流れ
- ドメインを取得する:ドメイン取得サービスで希望のドメインを登録します。更新期限を過ぎると失効するため、自動更新の設定と、連絡先メールアドレスが受け取れるものかを確認しておきます。
- サーバーにドメインを追加する:サーバー会社の管理画面で、独自ドメインを追加します(メニュー名は会社により「ドメイン設定」などさまざまです)。
- DNSを設定する:上で説明したネームサーバー変更か、Aレコードの追加を行います。
- 反映を待つ:DNSの変更は世界中に一度に伝わるわけではなく、数時間、長いと1〜2日ほどかかることがあります。ネームサーバーの変更は特に時間がかかりやすい傾向があります。
- SSLを有効にする:多くのサーバー会社には無料のSSL(Let's Encryptなど)を設定する機能があります(2026年10月現在)。SSL証明書の発行には、ドメインがそのサーバーを指していることが必要なため、DNSの反映後に設定するとスムーズです。
- WordPressをインストールする、またはURLを変更する:新しく始める場合は、独自ドメインを指定してWordPressをインストールします。既存のサイトを移す場合は、次の章の手順でURLを変更します。
反映したかどうかは、ブラウザでドメインを開き、サーバー会社の初期ページやWordPressが表示されるかで確認できます。Web上のDNS確認ツールで、ドメインがどのIPアドレスを指しているかを調べる方法もあります。自分のパソコンには古い情報が残っていることがあるため、スマートフォンのモバイル回線でも開いてみると判断しやすくなります。
WordPressのURLを独自ドメインに変更する
サーバー会社の初期ドメインやサブドメインで作ったサイトを独自ドメインに切り替える場合は、「設定」→「一般」にある次の2つを変更します。
- WordPress アドレス(URL):WordPress本体のファイルが置かれている場所のURL
- サイトアドレス(URL):訪問者がサイトを見るときのURL
多くのサイトでは両方を同じ値にします。変更前に、次の3点を確認してください。
- バックアップを取ったか:誤ったURLを保存すると、管理画面に入れなくなることがあります。
- 新しいドメインでサーバーが応答するか:DNSの反映前に変更すると、管理画面にアクセスできなくなります。
- SSLが有効になっているか:
https://で保存する場合、証明書が発行済みであることを確認します。
保存すると自動的にログアウトされるので、新しいURLの管理画面(https://新しいドメイン/wp-admin/)からログインし直します。
変更後に管理画面へ入れなくなったら
URLを打ち間違えて保存した場合は、サーバー会社のファイルマネージャーなどで wp-config.php を編集し、正しいURLを指定すると復旧できます。編集前にファイルのコピーを取り、次の2行を「編集が必要なのはここまでです」などのコメントより上に追加します。
define( 'WP_HOME', 'https://example.com' );
define( 'WP_SITEURL', 'https://example.com' );
この設定があると、「設定」→「一般」の2つの欄は変更できなくなります。復旧後に管理画面で正しい値を保存し直してから、この2行を削除しても構いません。
既存サイトを移したときの後始末
URLを変えても、記事の中に書かれた画像やリンクのURLは古いドメインのまま残ります。
- 記事内の古いURLを置き換える:Better Search Replaceなどのプラグインで、データベース内の古いドメインを新しいドメインに置き換えます。データベースを書き換える操作なので、実行前にバックアップを取り、まず「お試し実行」に相当する機能で件数を確認します。
- メニューのリンクを確認する:クラシックテーマでは「外観」→「メニュー」のカスタムリンク、ブロックテーマでは「外観」→「エディター」のナビゲーションブロックに、古いURLを直接入力していないかを確認します。ブロックテーマのテンプレートやパターンに画像を入れている場合も、置き換えの対象になっているか見ておきます。
- 古いドメインから転送する:古いURLにアクセスした人や検索エンジンを新しいURLへ案内するため、301リダイレクトを設定します。サーバー会社の転送機能や、Redirectionなどのプラグインで設定できます。
よくあるトラブル
- 「サイトにアクセスできません」と表示される:DNSがまだ反映していない可能性があります。設定内容を見直したうえで、時間をおいて確認します。
- サーバー会社の初期ページが出る:DNSは反映していますが、サーバー側でドメインの追加やWordPressの設置が済んでいないか、表示するフォルダの指定が違っています。
- 「保護されていない通信」などの警告が出る:SSL証明書がまだ発行されていないか、HTTPのまま表示されています。証明書の発行状況を確認し、URLを
https://に揃えます。 - 「リダイレクトが繰り返し行われました」と出る:サーバー側の転送設定、プラグインのHTTPS化機能、外部のCDNの設定などが重なって、転送が循環していることがあります。どこで転送しているかを1か所ずつ確認します。
- 一部の画像だけ鍵マークが外れる:記事内に
http://の画像が残っている混在コンテンツです。URLの置き換えでhttps://に揃えます。 - wwwありとなしが別々に表示される:どちらかに統一し、もう一方から301リダイレクトします。
まとめ
- ドメイン取得サービスは「名前の管理」、サーバーは「配信」、DNSは「案内役」と役割を分けて考える
- ネームサーバー変更は手軽だが、既存のメール設定に注意。既存の設定を残したいならAレコードを使う
- DNSの反映には数時間〜1〜2日ほどかかることがあり、SSLは反映後に設定する
- 「WordPress アドレス」と「サイトアドレス」はバックアップを取り、新ドメインとSSLの準備ができてから変更する
- 既存サイトの移行では、記事内URLの置き換えと301リダイレクトまで行う