2026年7月12日
2026年7月12日
SiteOrigin Page Builderとブロックエディターが競合するときの整理と対処法
SiteOrigin Page Builderとブロックエディター(Gutenberg)の「競合」は、多くの場合バグというより、2つの編集方式が同じページの中で混ざっていることから起きます。ページごとに「どちらで編集するか」を決めて設定をそろえれば、Page Builderのボタンが消えた、レイアウトが崩れた、内容が二重に表示されるといった症状の大半は解消できます。この記事では、その判断の仕方と具体的な設定、元に戻せる手順を説明します。設定画面の項目名はプラグインのバージョンで変わるため、以下は(2026年10月現在)の一般的な構成を前提にしています。
なぜ競合が起きるのか
SiteOrigin Page Builderは、もともとクラシックエディターの上で動くレイアウト編集ツールとして作られました。レイアウトの情報は投稿本文とは別に、投稿のカスタムフィールド(panels_data)に保存されます。一方、ブロックエディターはレイアウトもすべて投稿本文の中にブロックとして保存します。
保存場所が違う2つの仕組みが同じ投稿を扱うと、次のようなずれが起きます。
- Page Builderで作ったページをブロックエディターで開くと、レイアウトではなく本文に残っていたHTMLだけが見える
- ブロックエディターで本文を編集しても、表示はPage Builderのレイアウトのまま変わらない
- 両方で編集した結果、内容が二重に表示される、あるいは片方の変更が消える
ブロックエディター向けには、SiteOrigin Layout ブロックが用意されています。これはブロックエディターの中にPage Builderのレイアウトを1つのブロックとして置く方式で、クラシックエディター上のPage Builderとは別物です。このどちらを使っているのかを把握することが、対処の出発点になります。
作業前の準備
編集方式の切り替えは、元に戻せない形で本文やレイアウトが上書きされる可能性があります。作業の前に、データベースを含むバックアップを取ってください。対象ページが少ない場合でも、各ページの「リビジョン」が有効になっているかを確認しておくと安心です。
可能であれば、本番サイトではなくステージング環境で一度試してから本番に反映するのが安全です。
症状ごとの確認ポイント
Page Builderのボタンやタブが見当たらない
ブロックエディターでは、クラシックエディターにあった「Page Builder」タブは表示されません。ブロックエディターでレイアウトを組みたい場合は、ブロック追加から SiteOrigin Layout ブロックを挿入します。
ブロックとしても見つからない場合は、「設定」→「Page Builder」を開き、対象の投稿タイプ(固定ページ、投稿など)でPage Builderが有効になっているかを確認します。
既存のPage Builderページを開くとクラシックエディターになる
これは不具合ではなく、既存のレイアウトを守るための挙動であることが多いです。SiteOrigin Page Builderには、Page Builderのデータを持つ投稿をクラシックエディターで開く仕組みや、新規投稿をクラシックエディターで作成する設定項目が用意されています(項目名や既定値はバージョンによって異なります)。既存ページはそのままクラシックエディターで編集し、新しいページだけブロックエディターで作る、という運用も現実的な選択肢です。
ブロックエディターで編集したのに表示が変わらない
Page Builderのレイアウトデータが残っている投稿では、表示にそのレイアウトが使われることがあります。ブロックエディターで作り直したいページは、クラシックエディター側でPage Builderのレイアウトを解除してから移行するか、新しいページを作って内容を移すほうが安全です。
エディター画面が真っ白になる、ブロックがエラー表示になる
ブラウザの開発者ツールを開き、コンソールにJavaScriptのエラーが出ていないかを確認します。SiteOrigin Widgets Bundle の一部ウィジェットや、他のプラグインのスクリプトが原因になっていることがあります。プラグインとテーマを最新版にしたうえで、Health Check & Troubleshooting プラグインのトラブルシューティングモードを使うと、訪問者に影響を与えずに自分の画面だけで競合を切り分けられます。
運用方針を決める
対処の方法は、サイト全体をどうしたいかで変わります。
- 当面はPage Builderで運用を続ける:既存ページも新規ページもクラシックエディター+Page Builderで編集します。Classic Editor プラグインを使えば、「設定」→「投稿設定」で既定のエディターや、ユーザーによる切り替えの可否を指定できます。
- 新規ページからブロックエディターに移行する:既存のPage Builderページはクラシックエディターのまま残し、新しいページはブロックエディターで作ります。混在期間が続くので、どのページをどちらで編集するかを一覧にしておくと事故を防げます。
- 全面的にブロックエディターへ移行する:ページごとに作り直しが必要です。レイアウトが複雑なページほど手作業が増えるため、優先度の高いページから順に移行します。
ページ単位でクラシックエディターを使わせるコード
プラグインの設定だけでは意図どおりに振り分けられない場合は、WordPressコアのフィルター use_block_editor_for_post で、Page Builderのデータがある投稿だけクラシックエディターで開くように指定できます。子テーマの functions.php か、独自の小さなプラグインに追加します。
add_filter( 'use_block_editor_for_post', function ( $use_block_editor, $post ) {
// Page Builder のレイアウトを持つ投稿はクラシックエディターで開く
if ( $post && get_post_meta( $post->ID, 'panels_data', true ) ) {
return false;
}
return $use_block_editor;
}, 10, 2 );
false を返すと、その投稿はWordPressに組み込まれているクラシックエディターで開かれます。Page Builderのレイアウトを持たない投稿は、従来どおりブロックエディターで開きます。functions.php の記述ミスはサイトが表示されなくなる原因になるため、編集前にファイルのバックアップを取り、FTPやファイルマネージャーで元に戻せる状態で作業してください。
移行後の確認
設定を変えたら、次の点を確認します。
- 対象ページを管理者以外の編集者アカウントでも開き、意図したエディターで開くか
- 公開ページの表示が変わっていないか(キャッシュを削除してから確認する)
- 検索結果や抜粋に、古い本文のHTMLが出ていないか
Page Builderは表示とは別に、検索用などの目的で本文にもHTMLの写しを保存する場合があります。移行後に抜粋や検索結果がおかしいときは、この写しが残っていないかを確認してください。
まとめ
SiteOrigin Page Builderとブロックエディターの競合は、編集方式をページごとにそろえることで整理できます。
- Page Builderのレイアウトは
panels_dataに、ブロックは本文に保存されるため、混ぜると表示と編集内容がずれる - ブロックエディターでは SiteOrigin Layout ブロックを使い、クラシックエディターのPage Builderとは区別する
- 既存ページはクラシックエディターで残し、新規ページからブロックエディターに移すのが現実的
- 必要に応じて
use_block_editor_for_postでページ単位に振り分ける - 作業前にバックアップを取り、ステージングで試してから本番に反映する