2026年9月6日

2026年9月6日

Search ConsoleのデータでWordPressの記事をリライトする手順(候補選びから効果測定まで)

Search Console の「検索パフォーマンス」を見れば、どの記事が検索結果に表示されているのにクリックされていないか、どの記事が順位を落としているかが分かります。この記事では、そのデータからリライト候補を選び、WordPress 上で安全に書き直し、変更前後を比べて効果を確かめるまでの流れを順に説明します。

リライトは順位を約束する作業ではありません。Google は検索結果のタイトルやスニペットを独自に書き換えることもあります。ここで目指すのは「検索してきた人の疑問に、今の記事よりはっきり答える」ことで、Search Console はその手がかりを探す道具として使います。

まず押さえておきたい検索パフォーマンスの見方

検索パフォーマンスのレポートには、クリック数・表示回数・平均 CTR・平均掲載順位の4つの指標があります。画面の表記はときどき変わりますが(2026年10月現在)、この4指標とフィルタ(クエリ、ページ、国、デバイス、日付など)という基本の構成は長く変わっていません。

読むときの注意点がいくつかあります。

  • データは数日遅れで反映されます。直近の数日分は少なめに見えるので、判断に使う期間からは外します。
  • 保持期間はおよそ16か月です。前年同月と比べたいなら、早めに CSV やスプレッドシートに書き出しておきます。
  • プライバシー保護のため、表示回数が少ないクエリの一部はクエリ一覧に出てきません。クエリ別の合計がページ全体の数字と一致しないのはこのためです。
  • 平均掲載順位は、表示されたときの順位の平均です。複数のクエリで表示されるページでは、ばらつきの大きい数字になります。

ステップ1:リライト候補を3種類に分けて洗い出す

期間を「過去3か月」程度にし、「ページ」タブで記事ごとの数字を出したら、次の3つの型に当てはまる記事を拾います。型によって直すべき場所が違うからです。

表示回数は多いのに CTR が低い記事

検索結果には出ているのに選ばれていない状態です。同じくらいの順位の自分の他の記事と比べて CTR が明らかに低ければ、検索結果に表示されるタイトルや説明文が、検索した人の意図とずれている可能性があります。まず実際に検索して、自分の記事がどう表示されているかを確かめます。Google がタイトルを書き換えている場合は、元のタイトルが長すぎる、内容とずれている、といった手がかりになります。

平均掲載順位が8〜20位あたりの記事

1ページ目の下のほうか2ページ目にいる記事です。そのページをクリックして「クエリ」タブに切り替えると、どんな言葉で表示されているかが分かります。記事が想定していなかったクエリが多く並んでいたら、その疑問に答える段落が本文に無い、というのがよくある原因です。

以前より数字が落ちている記事

日付フィルタの「比較」で、直近3か月と前の3か月(季節性がある記事は前年同期)を並べます。クリック数の差が大きい順に並べ替えると、落ちた記事が上に来ます。情報が古くなった、手順の画面が変わった、競合する記事が増えた、などが考えられます。サイト全体が同じ時期に落ちている場合は、個別の記事よりもサイト側の技術的な問題やアップデートの影響を先に疑います。

候補はスプレッドシートに「URL・型・主なクエリ・現在の数字」の形でまとめておくと、後の効果測定にそのまま使えます。

ステップ2:クエリから「足りない答え」を見つける

候補の記事ごとに、クエリ一覧を上から読み、検索した人が知りたかったことを書き出します。たとえば「〇〇 設定方法」で入ってきているのに記事が概要説明だけなら、手順が足りません。「〇〇 できない」が多ければ、うまくいかないときの確認項目が求められています。

次に、記事を頭から読み直して、次の点を確かめます。

  • 冒頭の数文で、そのクエリへの答えや記事で分かることが示されているか
  • 書かれている手順・画面・バージョンが今も正しいか
  • 同じサイト内に、ほぼ同じ内容の記事が別にないか(あれば統合を検討します)
  • 一次情報や実際に試した結果など、その記事ならではの内容があるか

文字数を増やすこと自体は目的になりません。答えが既に書いてあるのに見つけにくいだけなら、見出しの順番を入れ替えて冒頭に寄せるほうが効きます。

ステップ3:WordPress 上で安全に書き直す

URL(スラッグ)は変えない

リライトで一番避けたいのは、スラッグを変えてしまうことです。被リンクや検索結果に載っている URL が切れてしまいます。どうしても変える場合は、301 リダイレクトを設定してから公開します。

リビジョンとステージングを使う

ブロックエディターではリビジョン機能で以前の版に戻せますが、リビジョンの保存数はサーバー側で制限されていることがあります。大きく書き換える前は、記事の本文をテキストで控えるか、サイトのバックアップを取っておきます。テーマやプラグインの設定まで触る場合は、ステージング環境で表示を確かめてから本番に反映します。

タイトルとメタディスクリプションを整える

Yoast SEO や Rank Math などの SEO プラグインを使っていれば、記事編集画面の該当欄から SEO タイトルと説明文を設定できます。ここに書いた文言がそのまま使われるとは限りませんが、本文の要点を短く正確に表した文にしておくと、書き換えられにくくなります。キーワードを不自然に詰め込む書き方は逆効果です。

更新日の扱い

内容を見直したなら、更新日を表示すると読者に情報の新しさが伝わります。ただし、本文をほとんど変えずに日付だけ新しくするのは避けてください。テーマが更新日を表示しない場合は、子テーマに次のようなテンプレート用の関数を追加し、記事テンプレートから呼び出せます。

<?php
// 子テーマの functions.php に追加
function mytheme_posted_and_updated() {
	$published = get_the_date( 'Y年n月j日' );
	$modified  = get_the_modified_date( 'Y年n月j日' );

	echo '<p class="post-dates">公開日: <time datetime="' . esc_attr( get_the_date( 'c' ) ) . '">' . esc_html( $published ) . '</time>';

	// 公開日と更新日が別の日のときだけ更新日を出す
	if ( get_the_modified_date( 'Ymd' ) !== get_the_date( 'Ymd' ) ) {
		echo ' / 更新日: <time datetime="' . esc_attr( get_the_modified_date( 'c' ) ) . '">' . esc_html( $modified ) . '</time>';
	}

	echo '</p>';
}

テンプレート側ではループ内で mytheme_posted_and_updated(); を呼びます。ブロックテーマの場合は、関数を追加しなくても「投稿日」ブロックの設定で更新日を表示できることがあるので、まずそちらを確認してください。

ステップ4:再クロールを依頼する

公開したら、Search Console 上部の URL 検査に記事の URL を入れ、「インデックス登録をリクエスト」を実行します。依頼できる回数には上限があり、依頼したからといってすぐに反映されるわけではありません。たくさんの記事を直した場合は、XML サイトマップの更新日(lastmod)が正しく変わっていれば、個別の依頼をしなくても順に再クロールされます。

ステップ5:変更前後を比べて効果を確かめる

リライトの効果が数字に出るまでには数週間かかることが多いので、公開日を記録しておき、少なくとも2〜4週間待ってから比べます。

  1. 検索パフォーマンスで「ページ」フィルタに対象 URL を指定する
  2. 日付の「比較」で、公開日の前後それぞれ同じ日数の期間を並べる
  3. クリック数・表示回数・CTR・掲載順位の変化と、クエリ一覧の変化を確認する

比べるときは、曜日の偏りが出ないように7の倍数の日数にすると読みやすくなります。季節で検索数が変わる話題なら、前年同期との比較も合わせて見ます。数字が改善しなかった記事は、ステップ2に戻ってクエリと本文のずれを見直します。逆に、狙ったクエリでの表示回数が増えていれば、方向は合っていると判断できます。

なお、同じ時期に Google のコアアップデートがあった場合は、リライトの効果とアップデートの影響が混ざります。比較メモには、その時期にあった出来事も書き添えておくと後で判断を誤りにくくなります。

まとめ

  • 検索パフォーマンスは数日遅れ・約16か月保持・一部クエリ非表示という前提で読む
  • 候補は「CTR が低い」「8〜20位」「数字が落ちた」の3型に分けると、直す場所が決まる
  • クエリ一覧から、記事に足りない答えを探して冒頭や見出しに反映する
  • スラッグは変えず、バックアップを取ってから書き直し、更新日は内容を見直したときだけ更新する
  • 公開日を記録し、2〜4週間後に同じ日数の期間で前後を比べる

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