2026年8月5日

2026年8月5日

WordPressサイトで競合分析をして、上位表示を目指すコンテンツ戦略を立てる手順

競合分析の目的は、上位サイトの見出しを真似ることではなく、「検索している人が本当に求めているもの」と「自分のサイトだけが出せる価値」を見つけて、どの記事をどの順番で作り直すかを決めることです。この記事では、検索結果の観察から始めて、競合ページの読み解き方、自サイトの記事棚卸し、WordPress上での優先順位づけと実行計画づくりまでを、手を動かせる手順として説明します。

「競合」を検索結果の中で定義する

最初につまずきやすいのは、競合を「同じ業界の会社」で考えてしまうことです。検索の世界での競合は、狙いたいキーワードで実際に上位に表示されているページです。大手メディア、Q&Aサイト、公式ドキュメント、個人ブログが混在していることも珍しくありません。

そこで、まず対象とする検索キーワードを10〜30個ほどに絞ります。候補は次のように集めます。

  • Search Console の検索パフォーマンスで、表示回数は多いのに掲載順位やクリック率が伸びていないクエリ
  • 自社の商品・サービスに関係し、問い合わせにつながりやすいテーマ
  • 既存記事のテーマの周辺にあり、まだ記事がない話題

キーワードごとに、上位に出ているページを記録していくと、「このテーマではこのサイトが強い」という本当の競合が見えてきます。

検索結果ページそのものを観察する

競合ページを開く前に、検索結果ページ全体を見ます。ここで検索意図の大枠がわかります。

  • 上位が手順解説ばかりか、比較記事ばかりか、製品ページが多いか
  • 動画、画像、ショッピング、地図、「他の人はこちらも質問」などの表示があるか
  • 上位ページの公開日・更新日が新しいものに偏っているか

たとえば上位がすべて比較記事なのに、自分の記事が1製品の使い方だけを書いていれば、内容がよくても求められている形とずれています。検索結果はパーソナライズや地域の影響を受けるため、ログアウト状態やシークレットウィンドウで確認し、スマートフォンでも見ておくと偏りを減らせます。

競合ページを読み解く観点

上位ページを3〜5件ほど開き、次の観点でメモを取ります。文字数は参考程度にとどめてください。Googleは文字数そのものを評価の基準にしていないと説明しており、長さを揃えることは目的になりません。

  • 読者の状況:初心者向けか、実務者向けか
  • 扱っている範囲:どの疑問に答え、どこで説明を止めているか
  • 一次情報:実際の検証、スクリーンショット、独自データ、事例があるか
  • 書き手:誰が書いたか、その分野の経験が示されているか
  • 情報の新しさ:最新の画面や仕様に沿っているか
  • 弱点:説明が古い、手順が抜けている、確認方法がない、など

見出し構成を素早く把握したいときは、ブラウザで競合ページを開いた状態で開発者ツールのコンソールに次を入力すると、h2とh3の一覧が出ます。表示中のページを読むだけなので、相手のサーバーに負荷はかけません。大量のページを自動で取得するような使い方は、各サイトの利用規約やrobots.txtの方針を確認したうえで、控えめに行ってください。

[...document.querySelectorAll('h2, h3')]
  .map(h => (h.tagName === 'H3' ? '  - ' : '- ') + h.textContent.trim())
  .join('\n');

ここで集めた情報は「抜け漏れの点検」に使います。競合と同じ構成の記事を作っても、Googleが求める「他のページにはない価値」は生まれません。Googleの有用なコンテンツに関するガイドでも、他の情報源をまとめ直しただけでなく、独自の情報や分析を加えているかが問われています。

自サイトの記事を棚卸しする

競合を見たら、次は自分のサイトです。WordPressの公開済み記事を一覧にして、キーワードとの対応を付けます。WP-CLIが使える環境なら、次のコマンドでCSVに書き出せます。

wp post list --post_type=post --post_status=publish --fields=ID,post_title,post_name,post_date,post_modified --format=csv > content-inventory.csv

このCSVを表計算ソフトで開き、各記事に「狙うキーワード」「Search Consoleのクリック数と表示回数」「競合と比べた不足点」の列を足します。作業すると、たいてい次の4種類に分かれます。

  1. 上位に近く、少しの加筆で改善が見込める記事
  2. テーマは合っているが内容が古く、書き直しが必要な記事
  3. 同じキーワードを複数の記事が取り合っている状態(統合を検討)
  4. 検索需要がなく、役目を終えた記事(統合・リダイレクト・非公開を検討)

3の状態は、どちらの記事も評価が分散しやすくなります。統合する場合は、残す記事に内容をまとめ、もう一方から301リダイレクトを設定します。リダイレクト設定や記事の削除の前には、データベースのバックアップを取ってください。

優先順位をつけて計画にする

棚卸しと競合分析が揃ったら、手を付ける順番を決めます。目安は「事業への貢献度」と「改善に必要な手間」の2軸です。

  • 先にやる:問い合わせや購入に近いテーマで、既存記事の加筆で済むもの
  • 次にやる:重要だが書き直しが必要なもの、新規で作る価値が高い空白テーマ
  • 後回し:検索需要が小さく、事業との関係も薄いもの

新規記事は、1本ずつ独立させるより、中心となる解説記事と、そこから枝分かれする詳細記事をまとめて設計すると、内部リンクが自然につながります。WordPressではカテゴリーをテーマのまとまりとして使い、詳細記事から中心記事へ、中心記事から各詳細記事へ、文脈に合うリンクを張ります。

計画は、更新予定日と担当者を決めて管理します。WordPress上で編集カレンダーを使いたい場合は、PublishPress Planner のような編集管理プラグインもあります(機能はバージョンで変わるため、導入前に公式の説明を確認してください)。小規模なら、先ほどのCSVに「予定日」「状態」の列を足すだけでも十分機能します。

成果を確かめて計画を見直す

改善した記事は、公開・更新した日付を記録しておき、数週間から数か月単位で Search Console の数字を比べます。順位は日々変動するため、1日単位の上下で判断しないことが大切です。検索パフォーマンスのレポートでは期間を比較できます(2026年10月現在)。画面の表記は変わることがあります。

見るべきは順位だけではありません。

  • クリック数と表示回数が増えたか
  • 狙ったクエリで表示されるようになったか、意図しないクエリばかりになっていないか
  • GA4などで、記事からの問い合わせや次のページへの遷移が増えたか

競合も記事を更新し続けています。四半期ごとなど、決まった間隔で重要キーワードの検索結果を見直し、計画を更新していくと、分析が一度きりの作業で終わりません。どの施策も上位表示を約束するものではありませんが、読者の疑問に正面から答える記事を積み重ねることが、検索で評価されるための基本です。

まとめ

  • 競合は業界ではなく、狙うキーワードの検索結果で上位にいるページとして定義する
  • 競合ページを開く前に、検索結果ページ全体から検索意図をつかむ
  • 競合分析は構成の模倣ではなく、抜け漏れの点検と、自分だけが出せる価値の発見に使う
  • WP-CLIなどで自サイトの記事を棚卸しし、加筆・書き直し・統合・整理に分類する
  • 事業への貢献度と手間で優先順位をつけ、Search Consoleで中長期的に効果を確かめる

お気軽にご相談ください

お見積りへ お問い合わせへ
▲