2026年7月11日
2026年7月11日
Thrive ArchitectのランディングページでA/Bテストを行う方法(Thrive Optimizeの使い方と注意点)
Thrive Architectで作ったランディングページをA/Bテストするには、同じ開発元のアドオン「Thrive Optimize」を組み合わせるのが基本です。Thrive Architect単体には分割テストの機能がないためです。この記事では、テストの準備から、バリエーションの作成、目標の設定、結果の読み方、テストを終えるときの扱いまでを順に説明し、少ないアクセスで判断を誤らないための考え方もまとめます。
A/Bテストに必要なもの
Thrive Optimizeは、Thrive Architectのページに対してA/Bテストを行うアドオンで、Thrive Architectが有効になっていることが前提です。単体で導入するほか、Thrive Themes の製品群をまとめた Thrive Suite に含まれています。対象にできるページの種類や、目標として選べる項目は製品のバージョンによって異なるため(2026年10月現在)、導入前に公式の説明で確認してください。
Thrive製品を使わずにテストしたい場合は、Nelio A/B Testing のようなWordPress向けのA/Bテストプラグインも選択肢になります。なお、以前よく使われていた Google Optimize は2023年9月に提供を終了しているため、古い解説記事の手順はそのままでは使えません。
作業の前に、サイトのバックアップを取っておきます。テスト自体はページを複製して切り替える仕組みですが、テストを終えるときに元のページの内容が置き換わる操作があるためです。
ステップ1:何を検証するかを先に決める
テストを始める前に、「どの要素を変えると、どの数字がどう変わるはずか」を1文で書いておきます。たとえば「ファーストビューの見出しを機能説明から利用者の悩みに変えると、申し込みボタンのクリック率が上がる」のような形です。
ここで決めておくことは次の3つです。
- 変える要素は1つ:見出しとボタンの色と画像を同時に変えると、結果が出ても何が効いたのか分かりません。大きく作り変えたページ同士を比べる場合は、「どちらのページ構成が良いか」の比較だと割り切ります。
- 目標(コンバージョン)を1つ:申し込みフォームの送信、サンクスページへの到達など、テストの勝敗を決める指標を1つに絞ります。
- 期間の目安:曜日によって訪問者の傾向が変わるため、最低でも1〜2週間、曜日をまたいで計測するのが一般的です。
ステップ2:テストを作成して元のページを複製する
Thrive Optimizeを有効にすると、Thrive Architectで作ったページの編集画面に、A/Bテストを設定するための項目が追加されます。ここからテストを作成すると、現在のページが「元のページ(コントロール)」として登録され、それを複製したバリエーションを追加できます。
バリエーションは元のページの複製から作るのが基本です。白紙から作ると、検証したい要素以外の部分(フォントや余白、計測用のスクリプトなど)にも差が出て、比較の条件がそろわなくなります。複製したら、ステップ1で決めた要素だけを Thrive Architect で編集します。
バリエーションを編集したら、テスト開始前にスマートフォン表示も確認します。デスクトップだけを直して、モバイルでは見出しが改行で崩れているといった差があると、それ自体が結果に影響します。
ステップ3:トラフィック配分と目標を設定する
次に、訪問者を各ページにどの割合で振り分けるかと、何をコンバージョンとして数えるかを設定します。
- トラフィック配分:2パターンなら50%ずつが基本です。新しいバリエーションに不安がある場合は少ない割合から始める方法もありますが、そのぶん結論が出るまでの期間は長くなります。
- 目標:特定のページ(サンクスページなど)への到達や、Thrive系のフォームの送信など、選べる目標は製品のバージョンで異なります。フォーム送信後に別ドメインの決済ページへ移るような構成では、サイト内で完了を検知できないことがあるため、計測できる地点を目標にします。
自動で勝者を決める機能を使う場合は、最低の訪問数やコンバージョン数、期間などの条件を設定します。条件を緩くすると、偶然の差で勝者が決まってしまうので、次のステップの考え方を踏まえて決めてください。
ステップ4:必要なアクセス数の目安を知っておく
A/Bテストでいちばん多い失敗は、数日で差が出たように見えた時点で止めてしまうことです。訪問数が少ないうちは、偶然のばらつきでも数ポイントの差が簡単に出ます。
目安として、元のページのコンバージョン率が3%で、それを4%に上げられるかを一般的な基準(有意水準5%、検出力80%)で判定するには、各ページに約5,300訪問ずつが必要になります。コンバージョン率の差が小さいほど、必要な訪問数は大きくなります。
月の訪問数が数百程度のページでは、こうした小さな改善を統計的に確かめるのは現実的ではありません。その場合は、オファーの内容やページ構成そのものを変えるような大きな違いを比べるか、A/Bテストではなくヒートマップやユーザーの声から改善点を探すほうが効率的です。
ステップ5:テスト中に気をつけること
テストを始めたら、結果が出るまでページの内容を変更しないのが原則です。途中でバリエーションを修正すると、修正前と修正後のデータが混ざって比較できなくなります。
キャッシュにも注意が必要です。ページキャッシュを使っているサイトでは、構成によっては同じ訪問者に毎回同じページが表示されなかったり、振り分けが偏ったりすることがあります。テスト開始後に、シークレットウィンドウで何度か開いて各バリエーションが表示されるか、管理画面の訪問数が両方に増えているかを確認します。偏りがある場合は、使っているキャッシュプラグインとの組み合わせについて公式の案内を確認し、必要ならテスト対象ページをキャッシュの除外設定に加えます。
検索エンジンについては、Googleはテスト目的の短期間の出し分け自体を問題視していませんが、検索エンジンにだけ別の内容を見せる行為(クローキング)は避けるよう案内しています。バリエーションが別のURLで表示される構成なら、バリエーションから元のページへ canonical を向ける、テストが終わったら速やかに片付ける、といった点を守ります。
ステップ6:結果を読み、テストを終える
結果の画面では、各ページの訪問数、コンバージョン数、コンバージョン率に加えて、元のページに勝つ見込みを示す数値が表示されます。この数値が高く、かつ事前に決めた期間と訪問数を満たしていれば、勝者を採用して構いません。
テストを終えるときは、勝ったバリエーションを残し、負けたページを止めます。このとき、元のページのURLでどちらの内容が表示されるようになるかを確認してください。勝者が元のページの内容に置き換わる構成では、元の内容に戻したくなったときのために、事前のバックアップやページの複製が役に立ちます。
差がつかなかった場合も、それは「この変更では成果は変わらない」という結果です。記録を残し、次はより影響の大きい要素で仮説を立て直します。テストのたびに、仮説、変更点、期間、訪問数、結果を表計算ソフトなどに残しておくと、同じテストを繰り返す無駄を防げます。
まとめ
- Thrive Architect単体にA/Bテスト機能はなく、アドオンの Thrive Optimize を組み合わせて行います。
- テスト前に、変える要素・目標・期間を1つずつ決め、バリエーションは元のページの複製から作ります。
- コンバージョン率3%を4%にする程度の差を確かめるには、各ページ約5,300訪問が目安です。少ないアクセスで早く止めないことが大切です。
- テスト中はページを修正せず、キャッシュによる振り分けの偏りがないかを確認します。
- 終了時はどの内容が元のURLに残るかを確認し、結果と仮説を記録して次のテストにつなげます。