2026年5月22日
2026年5月22日
WordPressのテーマを変更する方法:変更前の準備から確認・元に戻す手順まで
WordPressのテーマは「外観」→「テーマ」から新しいテーマを追加し、ライブプレビューで確認してから有効化すれば変更できます。操作自体は数クリックですが、ウィジェット、メニュー、追加CSS、テーマ独自の機能で入力した内容は新しいテーマに引き継がれないことがあり、そこが崩れの原因になります。この記事では、変更前の準備、具体的な変更手順、変更後に確認すべき項目、元に戻す方法までを順に解説します。
テーマを変えると何が変わるのか
テーマを変更しても、投稿、固定ページ、画像、コメント、ユーザーといった中身のデータは消えません。変わるのは、それをどう表示するかを決める部分です。ただし、次のものはテーマに結びついているため、変更の影響を受けます。
- ウィジェットとメニューの配置: 配置できる場所(ウィジェットエリア、メニューの位置)はテーマごとに異なります
- カスタマイザーの設定: ロゴ、色、レイアウトなどの設定はテーマごとに保存されます。追加CSSもテーマごとに保存されるため、新しいテーマでは空の状態になります
- テーマ独自の機能: テーマが提供するショートコード、独自ブロック、吹き出しやボックスなどの装飾は、テーマを変えると表示されなくなるか、ショートコードの文字列がそのまま表示されます
- テーマ内に書いたコード: 旧テーマのfunctions.phpに追記したコードや、テーマの設定画面に貼ったアクセス解析のタグは働かなくなります
- テーマ独自のSEO設定: タイトルやメタディスクリプションをテーマの入力欄で設定していた場合、その値は新しいテーマでは使われません
特に、日本で広く使われている多機能テーマから乗り換える場合は、装飾とSEO設定の扱いを事前に確認しておく必要があります。
変更前の準備
バックアップを取る
まず、データベースと wp-content フォルダのバックアップを取ります。テーマ変更そのものでデータが消えることはまれですが、変更後に記事の装飾を一括で置き換える作業などをすると、元に戻せなくなることがあります。バックアッププラグインやサーバー会社のバックアップ機能を使い、復元できる状態を確認してから進めてください。
現在の状態を記録する
変更後に比較できるよう、次のものを記録しておきます。
- トップページ、記事ページ、カテゴリーページのスクリーンショット(パソコン・スマートフォン)
- ウィジェットとメニューの構成
- 追加CSSの内容(コピーしてテキストファイルに保存)
- 旧テーマのfunctions.phpに追記したコード
- テーマの設定画面に入力したアクセス解析や広告のタグ
テーマ独自の機能の使用箇所を調べる
旧テーマのショートコードや独自ブロックを使っている記事を把握します。投稿一覧の検索でショートコード名(例: [box)を検索すると、使っている記事の目安がつかめます。数が多い場合は、移行先でも同じ機能を使えるプラグインを用意するか、一般的なブロックに置き換える計画を立てます。
ステージング環境で試す
アクセスのあるサイトでは、本番と同じ内容のステージング環境で先に変更を試すのが安全です。サーバー会社がステージング機能を提供している場合はそれを使います。
テーマを変更する手順
1. 新しいテーマをインストールする
「外観」→「テーマ」を開き、上部の「新しいテーマを追加」を押します(2026年10月現在の表記。古いバージョンでは「新規追加」)。公式ディレクトリのテーマは検索して「インストール」を押します。購入したテーマなどはzipファイルを「テーマのアップロード」から追加します。インストールしただけでは、サイトの表示は変わりません。
2. ライブプレビューで確認する
インストールしたテーマの「ライブプレビュー」を押すと、有効化する前に新しいテーマでの見た目を確認できます。クラシックテーマではカスタマイザーが開き、メニューの位置やウィジェットの割り当てもこの画面で調整できます。ブロックテーマではサイトエディターでのプレビューになります。
3. 有効化する
問題がなければ「有効化」を押します。アクセスの少ない時間帯に行うと、崩れた表示を見られる人を減らせます。
WP-CLIで変更する場合
サーバーにSSHで接続できる環境では、WP-CLIでも同じ操作ができます。
# インストール済みのテーマと有効なテーマを確認する
wp theme list
# 公式ディレクトリからテーマをインストールする(有効化はしない)
wp theme install twentytwentyfive
# テーマを有効化する
wp theme activate twentytwentyfive
クラシックテーマとブロックテーマの違い
テーマには、従来型のクラシックテーマと、サイト全体をブロックで編集するブロックテーマがあります。両者の間で乗り換えると、管理画面の構成も変わります。
- クラシックテーマ: 「外観」に「カスタマイズ」「ウィジェット」「メニュー」が並びます
- ブロックテーマ: 「外観」→「エディター」(サイトエディター)で、ヘッダー、フッター、テンプレートをブロックで編集します。ウィジェットやメニューの画面は基本的に表示されず、ナビゲーションブロックでメニューを作ります
クラシックテーマのウィジェットやメニューは、ブロックテーマにそのまま移りません。ナビゲーションブロックは既存のクラシックメニューを取り込む機能を持っていますが、ウィジェットの内容は作り直しが必要になることが多いと考えておいてください。
変更後に確認すること
- 表示の崩れ: 記録しておいたスクリーンショットと見比べ、主要なページをパソコンとスマートフォンで確認します
- メニューとウィジェット: クラシックテーマ同士なら「外観」→「メニュー」でメニューの位置を割り当て直します。配置されなかったウィジェットは「使用停止中のウィジェット」に移っているので、新しいエリアに配置し直します
- 追加CSS: 必要なものだけを新しいテーマの追加CSSに移します。旧テーマ向けのクラス名は効かないことが多いので、すべてを貼り直すより必要な部分を書き直すほうが、後で整理しやすくなります
- アイキャッチ画像のサイズ: テーマが使う画像サイズが変わると、過去の画像がぼやけたり切れたりします。Regenerate Thumbnails などのプラグインか、WP-CLIの
wp media regenerateで縮小画像を作り直します - アクセス解析とSEO: 解析タグが計測されているか、タイトルやメタディスクリプション、構造化データが出力されているかを確認します。テーマとSEOプラグインの両方が同じ情報を出していないかも見ておきます
- 表示速度: テーマによって読み込むファイルの量が異なるため、変更前後でPageSpeed Insightsなどで比較します
- キャッシュ: キャッシュプラグインやCDNを使っている場合は、変更直後にキャッシュを削除します
元に戻す方法
表示に問題があれば、「外観」→「テーマ」で旧テーマを有効化し直せば戻ります。旧テーマは削除せず、移行が落ち着くまで残しておいてください。
テーマ変更後に画面が真っ白になり管理画面に入れない場合は、FTPやサーバーのファイルマネージャーで wp-content/themes 内の新しいテーマのフォルダ名を変更します。有効なテーマが見つからなくなると、WordPressはインストール済みの標準テーマへの切り替えを試みます。そのため、Twenty Twenty-Five などの標準テーマを1つ残しておくと、こうした場面で復旧しやすくなります。致命的なエラーの場合は、管理者宛てにリカバリーモードの案内メールが届くこともあります。
まとめ
- テーマを変えても投稿や画像は消えませんが、ウィジェット、メニュー、追加CSS、テーマ独自の機能や設定は引き継がれないことがあります
- 変更前にバックアップを取り、表示の記録、追加CSSやコードの控え、独自機能の使用箇所の確認をしておきます
- 「新しいテーマを追加」→「ライブプレビュー」→「有効化」の順で進め、可能ならステージング環境で先に試します
- 変更後はメニュー、ウィジェット、画像サイズ、解析タグ、SEO出力、表示速度を確認します
- 旧テーマと標準テーマを残しておくと、問題が起きたときに戻しやすくなります