2026年6月6日
2026年6月6日
ドメイン取得の手順|名前選びからWordPressサイトで使えるまで
ドメインの取得自体は、レジストラのサイトで空きを検索して申し込むだけなので数分で終わります。つまずくのはその前後で、「更新料を見ずに選んだ」「登録者情報の確認メールを放置して止められた」「NSを変えたのにサイトが表示されない」といった問題がよく起こります。この記事では、名前とTLDの選び方、レジストラ選びの観点、申し込み手順、取得直後の設定、WordPressを置いたサーバーにつなぐまでを順に説明します。
取得前に決めること
名前の付け方
ドメイン名は後から変えると、URLの変更、301リダイレクト、検索エンジンへの再登録、名刺や印刷物の差し替えまで影響が広がります。最初に次の点を確認しておきます。
- 短く、口頭で伝えても綴りを間違えにくいか(ハイフンや数字の多用、紛らわしい綴りは避ける)
- 既存の商標や他社のサービス名と重ならないか。日本では特許庁の検索サービス「J-PlatPat」で商標を調べられる
- 同じ名前の別TLD(.com と .jp など)が他者に使われていないか。紛らわしいサイトがあると誤送信や混同の原因になる
TLD(末尾)の選び方
- .com / .net など: 誰でも登録でき、国を問わず使える
- .jp(汎用JP): 日本国内に住所がある個人・組織が登録できる
- .co.jp など(属性型JP): 日本で登記された企業などが対象で、1組織1つまでといった制約がある。取得に書類確認が必要なこともある
- 新しいgTLD(.blog、.shop など): 名前の選択肢は広いが、更新料が高めに設定されているものや、一部のメールフィルタで警戒されやすいものもある
TLDごとの登録条件はレジストリが定めており変更されることもあるため、申し込み時点の条件を確認してください(2026年10月現在の一般的な区分です)。
レジストラを選ぶ観点
料金の数字だけで選ぶと、2年目以降に困ることがあります。次の観点で比べると失敗が減ります。
- 更新料が明示されているか: 初年度だけ安く、更新料が大きく違う例は珍しくない。何年使う前提で総額を見る
- WHOIS情報公開代行が使えるか: 個人で取得するなら住所や電話番号を公開しないための機能。TLDによっては使えないこともある
- DNS機能: 必要なレコード(CAA、TXTなど)を登録できるか、DNSSECに対応しているか
- アカウントの保護: 二要素認証が使えるか。乗っ取られるとドメインごと失う
- 移管のしやすさ: AuthCodeの取得が管理画面で完結するか
- サポート: 停止や凍結のときに連絡がつく窓口があるか
レンタルサーバーとセットで取得すると設定は簡単ですが、サーバーを解約するときにドメインの扱いがどうなるかは事前に確認しておきます。
取得の手順
画面の名称はレジストラごとに違うため、目的で読み替えてください。
- 空きを検索する: 希望の名前で検索し、取得可能か確認する。プレミアムドメインとして高額に設定されているものもある
- カートの内容を確認する: 申し込み画面ではメールやサーバーなどのオプションが最初から選択されていることがある。不要なものは外す
- 登録者情報を正確に入力する: 氏名(組織名)、住所、電話番号、メールアドレス。虚偽や不備があると、後から確認を求められたり利用を停止されたりする
- 登録期間と支払い方法を選ぶ: 複数年で登録すると更新忘れのリスクを下げられる
- 確認メールに対応する: gTLDでは、登録者のメールアドレスの確認が求められ、期限内(ICANNの規定では15日以内)に対応しないとドメインが止められることがある。迷惑メールフォルダも確認する
- アカウントを保護する: 二要素認証を有効にし、パスワード管理ツールで強いパスワードを使う
登録者のメールアドレスは、取得したばかりのドメイン自身のアドレスではなく、既に使えている別のアドレスにしておきます。新しいドメインのメールはDNSが整うまで受信できないため、確認メールを取りこぼします。
取得直後にやる設定
- 自動更新を有効にする: 支払いに使うカードの有効期限もあわせて確認する
- 移管ロックを有効にする: 多くのレジストラで初期状態から有効だが、管理画面で確かめる
- WHOIS情報公開代行を設定する: 申し込み時に選べなかった場合は後から設定できることが多い
- 状態をコマンドで確認する:
whois example.com | grep -iE 'Registrar:|Status|Expiry'
WordPressを置いたサーバーにつなぐ
つなぎ方は大きく2通りあります。
- NS(ネームサーバー)を変える: サーバー会社やCloudflareなどのDNSにNSを向け、そちらでレコードを管理する。レンタルサーバーの案内どおりに設定するならこちらが簡単
- レジストラのDNSでレコードを登録する: NSはそのままにして、AレコードにサーバーのIPアドレス、wwwにはCNAMEかAレコードを登録する
設定後は、DNSが新しい値を返しているか確認します。
dig NS example.com +short
dig A example.com +short
dig A www.example.com +short
NSの変更は上位のDNSのキャッシュが切れるまで数時間から1〜2日かかることがあります。取得直後に一度アクセスして「存在しない」という応答がキャッシュされると、その分だけ反映が遅れて見えることもあります。dig A example.com @8.8.8.8 のように複数の公開DNSに問い合わせて、どこまで反映されたかを確認すると状況がつかめます。
名前解決できるようになったら、サーバー側でドメインを追加し、SSL証明書を発行してから、WordPressのインストールまたは既存サイトのURL変更を行います。既存サイトのURLを変える場合は、作業前にデータベースとファイルをバックアップし、「設定」→「一般」の「WordPress アドレス (URL)」と「サイトアドレス (URL)」をhttpsの新しいURLにします。投稿内に残る旧URLは、WP-CLIの wp search-replace などで置き換えます(先に --dry-run で件数を確認)。
よくあるつまずき
- NSを変えたのにサイトが出ない:
dig NSの結果が新しいNSか確認する。変わっていなければ反映待ちか、設定の保存漏れ - SSL証明書の発行に失敗する: 名前解決が新しいサーバーを向く前に発行しようとしている。DNSの反映を待ってから再実行する
- wwwありとなしで表示が違う: どちらか一方に統一し、もう一方からリダイレクトする
まとめ
- 名前は商標と綴りの分かりやすさを確認し、TLDは登録条件と更新料を見て選ぶ
- レジストラは更新料、WHOIS代行、DNS機能、二要素認証、移管のしやすさで比べる
- 登録者情報は正確に入力し、確認メールは別ドメインのアドレスで期限内に対応する
- 取得直後に自動更新・ロック・代行を設定し、NSかレコードでサーバーにつないでからSSLとWordPressの設定に進む