2026年6月6日

2026年6月6日

.or.jp の取得制限の調べ方|登録資格・1組織1ドメイン・希望名の空きを順に確認する

.or.jp を申し込めない、または申し込んだのに審査で止まった場合は、「組織の種類が対象か」「同じ組織がすでに属性型JPドメインを持っていないか」「希望する名前が空いていて規則に合っているか」の3点を順に確認すると、原因の大半が分かります。この記事では、それぞれの調べ方と、取れないと分かったときの代わりの選択肢を整理します。登録規則は JPRS(株式会社日本レジストリサービス)が定めており、細部は改定されることがあるため、最終判断は JPRS の公開する規則と、申し込み先の指定事業者(レジストラ)の案内で行ってください。

.or.jp はどんなドメインか

.or.jp は「属性型(組織種別型)JPドメイン名」の1つで、組織の種類ごとに使える種別が分かれています。株式会社や合同会社などの会社は .co.jp、大学などの学校法人は .ac.jp、任意団体は .gr.jp というように、組織の法的な種類で決まり、好きな種別を選べるわけではありません。

.or.jp の対象は、おおまかに言うと「会社以外の法人格を持つ組織」です。一般社団法人・一般財団法人、公益法人、特定非営利活動法人(NPO 法人)、医療法人、社会福祉法人、宗教法人、協同組合などが該当します。ただし、対象となる法人の細かな範囲は規則に列挙されているため、自分の組織の法人種別が含まれているかは JPRS の規則で確認するのが確かな調べ方です。

誰でも登録できる汎用JPドメイン(example.jp のような形)とは、ここが大きく違います。.or.jp は「その種類の法人であること」が登録の前提になっているため、名前を見た人に組織の性格が伝わりやすい一方、取得には条件があります。

調査1:組織の種類が対象かを確かめる

最初に確認するのは、登記上の法人種別です。次のような状況では .or.jp の対象外になるか、確認に時間がかかります。

  • 法人格の無い任意団体:サークル、同好会、法人化していない協議会などは .or.jp の対象ではありません。複数の個人や法人で構成される任意団体であれば .gr.jp が候補になります。
  • 会社法上の会社:株式会社・合同会社などは .co.jp の対象です。社団・財団のような名称を使っていても、登記が会社であれば .or.jp にはなりません。
  • 設立手続き中の法人:登記が済んでいない段階での申請の扱いには条件があり、種別によって異なります。設立前に申し込む場合は、規則の該当箇所と指定事業者の案内を事前に確認してください。
  • 日本国内で登記されていない組織:属性型JPドメインは、日本国内で登記された組織を前提としています。

調べるときは、登記事項証明書(履歴事項全部証明書など)で正式な法人種別と名称を確認しておくと、申請時の記載ミスも防げます。国税庁の法人番号公表サイトで、登録されている名称と所在地を確認しておくのも有効です。

調査2:同じ組織がすでに属性型JPを持っていないか

属性型JPドメイン名には「1つの組織が登録できるのは1つだけ」という原則があります。過去に前任者が別の名前で .or.jp を取っていた、移転前の事務局が登録していた、というケースでは、新しい .or.jp を申し込んでも登録できません。

確認方法は、心当たりのあるドメイン名を JPRS の WHOIS で調べることです。属性型JPドメインの WHOIS では、登録している組織名が表示されます。

# JPRS の WHOIS サーバーに問い合わせる
whois -h whois.jprs.jp example.or.jp

# 英語表記で表示したい場合は末尾に /e を付ける
whois -h whois.jprs.jp "example.or.jp/e"

組織名で逆引きする手段は一般には用意されていないため、過去の名刺・パンフレット・旧サイトのURL・メールアドレスのドメイン部分などから候補を洗い出して1件ずつ確認します。既存の .or.jp が見つかった場合は、その管理者情報を確認し、指定事業者に名前の変更や管理の引き継ぎの方法を相談するのが現実的です。属性型JPドメイン名は名前を後から変えるのが簡単ではないため、新規取得と同じ感覚では進められない点に注意してください。

調査3:希望する名前が空いていて規則に合っているか

登録済みかどうか

同じ WHOIS で、希望する名前そのものを調べます。該当なしと表示されれば、少なくともその時点では登録されていません。登録済みであれば、別の名前を検討することになります。属性型JPドメインは譲渡が原則として想定されていないため、汎用ドメインのように「買い取る」選択肢はほぼ無いと考えてください。

使える文字と長さ

属性型JPドメインで使えるのは英数字とハイフンで、日本語は使えません(日本語ドメイン名は汎用JPドメインで登録できます)。ハイフンで始まる・終わる名前は使えないなど、文字の並びにも規則があります。文字数の下限と上限も決まっているため、短い略称を希望する場合は規則の値を確認してから候補を作ってください。

予約されている名前

ドメイン名の運用上の理由などで、登録できない文字列が定められている場合があります。WHOIS で該当なしなのに申し込めないときは、この可能性を指定事業者に確認します。

調査4:申し込み先が .or.jp を扱っているか

意外に多いのが、申し込もうとした事業者が .or.jp を扱っていないケースです。汎用JPや .com のみを販売している事業者も多く、属性型JPは扱う事業者が限られます。また、属性型JPは書類確認を伴うことがあり、確認の流れや必要書類は事業者によって案内が異なります(2026年10月現在)。料金だけで選ばず、属性型JPの取り扱い実績と、書類の提出方法を事前に確認しておくと手戻りが減ります。

審査で止まったときの確認ポイント

申し込み後に手続きが進まない場合は、次の点を見直します。

  • 申請した組織名・所在地が登記と一字一句一致しているか(旧字体、全角・半角、法人種別の位置など)
  • 提出書類が求められている種類と発行時期の条件を満たしているか
  • 申請者の連絡先メールが受信できる状態か(確認メールの見落とし)
  • 登録担当者・技術連絡担当者の情報に誤りが無いか

連絡が無いまま時間が経っている場合は、指定事業者のサポートに、申し込み番号・ドメイン名・組織名をそろえて問い合わせます。

.or.jp が取れないときの選択肢

対象外と分かった場合や、1組織1ドメインの制約で新規取得できない場合は、次のような代わりの選択肢があります。

  • 汎用JPドメイン(example.jp):日本国内に住所があれば個人・団体を問わず登録でき、1組織で複数持てます。日本語ドメイン名も使えます。
  • .gr.jp:法人格の無い任意団体向けです。構成員などの条件があります。
  • gTLD(.org など):国内の登記を前提とせず取得できますが、.or.jp ほど組織の性格は伝わりません。

どれを選ぶ場合も、長く使う前提で、更新の管理者と支払い方法を組織として決めておくことが大切です。担当者の個人アカウントで契約すると、異動や退職の際に更新が止まる原因になります。

まとめ

  • .or.jp は会社以外の法人格を持つ組織向けの属性型JPドメイン。対象かどうかは登記上の法人種別で決まる。
  • 属性型JPドメインは1組織1つが原則。過去の登録が残っていないかを JPRS の WHOIS で確認する。
  • 希望名は登録状況・使える文字・文字数・予約名の順に確かめる。
  • 申し込み先が属性型JPを扱っているか、書類の流れを含めて事前に確認する。
  • 取れない場合は汎用JP、.gr.jp、gTLD を用途に合わせて検討する。

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