2026年5月21日
2026年5月21日
WordPressとBrevo(旧Sendinblue)を連携する方法|登録フォーム・公式プラグイン・メール送信
WordPressとBrevo(旧Sendinblue)をつなぐ方法は、「Brevoで作った登録フォームを埋め込む」「Brevo公式プラグインを使う」「既存のフォームプラグインやWooCommerceから連絡先を送る」「サイトのメール送信をBrevo経由にする」の4つに分けられます。この記事では、目的に合った方法の選び方、それぞれの設定の流れとつまずきやすい点、登録が届いているかの確認方法、同意と配信停止まわりで気をつけることを説明します。
Brevo(旧Sendinblue)とは
Brevoは、メールマガジンの配信、ステップメールなどの自動配信(マーケティングオートメーション)、SMS、チャットなどをまとめて扱えるマーケティングツールです。以前はSendinblueという名称で、2023年5月に現在のBrevoへ名称が変わりました。プラグインの説明文や連携先の設定画面、古い解説記事ではSendinblueの表記が残っていることがあるので、同じサービスとして読み替えてください。
WordPressから見たBrevoの役割は、次の2つです。
- マーケティングメールの配信先:サイトで集めた購読者をBrevoの連絡先リストに入れ、ニュースレターやステップメールを送る
- サイトのメールの送信経路:パスワードリセット、問い合わせ通知、注文確認など、WordPressが送るメールをBrevoのSMTPやAPI経由で送る
両者は設定する場所が異なるため、どちらが目的かを先に決めておくと迷いにくくなります。
連携方法の選び方
目的別のおおまかな選び方は次のとおりです。
- 登録フォームを1〜2か所に置きたいだけ:Brevoの管理画面でフォームを作り、埋め込みコードを貼る方法がいちばん手軽です。WordPress側にプラグインを増やさずに済みます。
- フォームをWordPressの管理画面で管理したい、メール送信もBrevoに任せたい:Brevo公式プラグインが向いています。
- Contact Form 7などで作った既存のフォームから登録させたい:フォームプラグイン側の連携機能を使います。
- WooCommerceの購入者をBrevoで管理したい:WooCommerce向けの連携を使います。
複数を組み合わせる場合は、経路ごとに登録先のリストや属性を分けておくと、どこから登録されたかを後で追えます。
方法1:Brevoのフォームを埋め込む
Brevoの管理画面には、連絡先の管理メニューの中に登録フォームを作る機能があります。フォームの項目(メールアドレス、名前など)、登録先のリスト、ダブルオプトイン(確認メールのリンクを押して登録が完了する方式)を使うかどうか、登録後に表示するメッセージなどを設定して保存すると、サイトに貼るためのHTMLコードを取得できます。メニュー名や画面の配置は変更されることがあるため、見当たらない場合はBrevoのヘルプで「フォーム」を検索して現在の手順を確認してください(2026年10月現在)。
WordPressに貼るときは、ブロックエディターで「カスタムHTML」ブロックを追加し、コピーしたコードをそのまま貼り付けます。サイドバーやフッターに置く場合は、ウィジェット画面で同じく「カスタムHTML」を使います。
つまずきやすいのは次の点です。
- 貼ったコードが保存時に消える:マルチサイトでは特権管理者以外のユーザーにscriptタグなどを保存する権限(unfiltered_html)がありません。wp-config.phpで
DISALLOW_UNFILTERED_HTMLが有効になっているサイトも同様です。管理者に貼ってもらうか、プラグインのショートコードを使う方法に切り替えます。 - フォームが表示されない、送信できない:キャッシュ系・高速化系プラグインでJavaScriptの遅延読み込みや結合を有効にしていると、フォームのスクリプトが正しく動かないことがあります。該当スクリプトを最適化の対象から除外してください。
確認は、普段使っていないテスト用のメールアドレスで実際に登録して行います。Brevoの連絡先一覧にそのアドレスが追加されているか、ダブルオプトインにした場合は確認メールが届き、リンクを押した後に登録済みになるかを見てください。
方法2:Brevo公式プラグインを使う
WordPressの管理画面で「プラグイン」→「新規追加」を開き、「Brevo」で検索すると、Brevoが提供している公式プラグインが表示されます。作者名がBrevoであることを確かめてからインストールしてください。名称が似た第三者製のプラグインもあります。
有効化すると管理メニューにBrevoの項目が追加され、APIキーを入力してアカウントと接続します。APIキーは、Brevoのアカウント設定の中にあるSMTPとAPIに関する画面で発行できます。APIキーはアカウントを操作できる鍵なので、ほかの人に共有したり、公開されるページやGitリポジトリに書いたりしないでください。使わなくなったキーはBrevo側で無効化しておきます。
接続後は、プラグインの画面から登録フォームを作ってショートコードやブロックで設置したり、サイトのメールをBrevo経由で送る設定をしたりできます。機能の構成や画面の名称はバージョンによって変わるため、手元の設定画面を基準に進めてください。なお、プラグインで作ったフォームとBrevoの管理画面で作ったフォームは別々に管理されるので、修正時に取り違えないよう注意します。
方法3:既存のフォームプラグインから登録させる
Contact Form 7には、Brevoと連携する機能が組み込まれています。管理画面の「お問い合わせ」→「インテグレーション」でBrevo(旧Sendinblue)の項目にAPIキーを登録すると、フォームの編集画面で送信者を連絡先として追加する設定ができるようになります。項目の表記はContact Form 7のバージョンによって異なるため、画面で確認してください。
WPForms、Gravity Forms、Fluent Formsなどのフォームプラグインでも、アドオンや有料版の機能としてBrevoと連携できる場合があります。対応していない場合は、Zapierなどの自動化サービスを経由して、フォーム送信をきっかけにBrevoへ連絡先を追加する方法もあります。
ここで注意したいのは、問い合わせをしてきた人を、本人の同意なくメールマガジンの購読者にしないことです。「お知らせメールを受け取る」といったチェックボックスを用意し、チェックした人だけを登録する設定にします。Contact Form 7なら同意確認用のフォームタグ(acceptance)を使えます。
方法4:WooCommerceの購入者と連携する
WooCommerceを使っている場合、Brevoが提供しているWooCommerce向けの連携を使うと、購入者の情報や注文に関するデータをBrevoに送り、購入後のフォローメールやカゴ落ちのリマインドなどに活用できます。連携の方法や対応している機能は変わることがあるため、Brevoのヘルプとプラグインディレクトリで現在の提供内容を確認してください(2026年10月現在)。
注文確認や発送通知と販促メールは分けて考え、販促メールはチェックアウト画面で受信に同意した人だけに送ります。
サイトのメールをBrevo経由で送る
WordPressのメールが迷惑メールに入りやすい場合は、Brevoを送信経路にする方法があります。設定は次の流れです。
- Brevoの管理画面で、送信元にするドメインを登録し、表示されるDNSレコード(SPF、DKIM、DMARCなど)をドメインのDNSに追加して認証を済ませる
- BrevoのSMTP設定画面に表示されるサーバー名、ポート番号、ログイン名、SMTPキーを控える
- Brevo公式プラグインのメール送信設定、またはWP Mail SMTPなどのSMTPプラグインに、控えた値を入力する
- 送信元のメールアドレスを、認証済みドメインのアドレスに合わせる
送信元アドレスのドメインが認証されていないと、送信が拒否されたり、受信側で迷惑メールと判定されたりしやすくなります。設定後はプラグインのテスト送信機能でメールを送り、受信側でヘッダーを見てSPFやDKIMが「pass」になっているか、Brevoの送信ログに記録が残っているかを確認してください。DNSの変更は反映まで時間がかかることがあり、既存のメール送信に影響する場合もあるため、現在のレコードを控えてから作業します。
同意・配信停止・プライバシーポリシー
メールマガジンの運用では、配信の仕組みと同じくらい、同意の扱いが重要です。一般的に気をつけたい点を挙げます。
- ダブルオプトインを使う:入力ミスや第三者によるいたずら登録を防げ、本人が登録を確認した記録も残ります。
- 同意の記録を残す:いつ、どのフォームから、どの内容に同意して登録したのかを後から確認できるようにしておきます。フォームごとに登録先のリストや属性を分けると記録を追いやすくなります。
- 配信停止リンクを消さない:Brevoのマーケティングメールには配信停止の仕組みがあります。テンプレートを編集するときに停止リンクを削除しないでください。
- プライバシーポリシーを更新する:外部サービスに氏名やメールアドレスを預けること、利用目的、トラッキング用のスクリプトを使う場合はその内容を、プライバシーポリシーに追記します。Cookieを使う計測を行う場合は、同意バナーとの関係も整理しておきます。
国や地域によって求められる対応は異なるため、個別の判断が必要な場合は専門家に相談してください。
うまく連携できないときの確認ポイント
登録が反映されないときは、次の順に確認すると原因を絞り込みやすくなります。
- APIキーが正しく入力されているか、Brevo側で無効化されていないか
- 登録先のリストが指定されているか
- ダブルオプトインの確認メールのリンクが押されず、確認待ちのままになっていないか
- キャッシュ系プラグインやCDNのJavaScript最適化がフォームの動作を妨げていないか
- reCAPTCHAなどのスパム対策がフォーム送信をブロックしていないか
- テストに使ったアドレスが、以前に配信停止済みやブロック対象になっていないか
本番サイトで設定を大きく変える前には、バックアップを取っておくと安心です。
まとめ
- Brevo(旧Sendinblue)は、メールマガジンの配信先と、サイトのメールの送信経路の2つの役割で使える
- フォームを置くだけなら埋め込みコード、管理画面での一元管理やメール送信も任せるなら公式プラグインが向いている
- Contact Form 7やWooCommerceからも連携できるが、販促メールは同意した人だけに送る
- メール送信に使う場合は、送信元ドメインの認証(SPF・DKIM・DMARC)を済ませてからテストする
- ダブルオプトイン、同意の記録、配信停止リンク、プライバシーポリシーの更新をセットで整える