2026年9月9日
2026年9月9日
WordPressで教会のホームページを作る方法|礼拝案内・メッセージ配信・行事予定の作り方
教会のホームページをWordPressで作るなら、「初めて来る人が礼拝に参加できる情報」「メッセージ(説教)のアーカイブ」「行事予定」の3つを軸にページを組み立てると、少人数のボランティアでも無理なく運営できます。この記事では、訪問者が求める情報の整理、ページ構成とカスタム投稿タイプの設計、テーマの選び方、配信・予定・献金などの機能の実現方法、権限と更新の運用、公開前のチェックリストまでを管理画面中心に解説します。寺院や神社、そのほかの宗教団体のサイトでも、考え方はほぼ同じです。
訪問者が求めている情報
教会のサイトを見に来る人は、大きく2種類に分かれます。ひとつは、初めて教会に行ってみたい人や、引っ越してきて通う教会を探している人です。もうひとつは、すでに通っている教会員や関係者です。
初めての人が知りたいのは、具体的で実務的なことです。
- 礼拝の曜日と時間、所要時間
- 場所、駐車場の有無、最寄り駅からの道順
- 服装や持ち物、献金の扱い、子ども連れで行けるか
- どんな雰囲気の教会か(写真、牧師のあいさつ)
教会員が求めるのは、今週の予定、メッセージの録音や動画、行事の案内、連絡事項などです。トップページでは「初めての方へ」と「今週の礼拝」を目立つ位置に置き、教会員向けの情報はその下やメニューから入れるようにすると、両方の人が迷いにくくなります。
ページ構成と投稿タイプの設計
情報の種類ごとに置き場所を分けておくと、担当者が変わっても更新の仕方がぶれません。
- 固定ページ: 初めての方へ、礼拝案内、教会紹介(沿革・信仰の立場)、牧師紹介、集会案内、アクセス、お問い合わせ、プライバシーポリシー
- 投稿: お知らせ・週報の要約・活動報告。カテゴリーで「お知らせ」「活動報告」「青年会」などに分ける
- カスタム投稿タイプ「メッセージ」: 説教のタイトル、日付、聖書箇所、説教者、音声や動画をまとめて載せる
- イベント: 行事予定は後述のイベント用プラグインに任せる
メッセージ用の投稿タイプは、プラグイン「Custom Post Type UI」で管理画面から作れます。投稿タイプを作るときは、ブロックエディターで編集できるようにREST APIの表示を有効にしておきます。聖書箇所や説教者は、カスタム分類(タクソノミー)にしておくと「ヨハネによる福音書のメッセージ一覧」「○○牧師のメッセージ一覧」のような絞り込みページが自動で作れます。
投稿タイプを作ったあとにメッセージのページが404になる場合は、「設定」→「パーマリンク」で何も変えずに「変更を保存」を押すと解消することが多いです。
テーマの選び方
教会専用のテーマもありますが、汎用のテーマで十分に作れます。選ぶときは次の点を確認します。
- スマートフォンで礼拝時間や地図が読みやすい
- 文字サイズを大きくでき、年配の方にも読みやすい配色に変えられる
- 更新が続いており、配布元が明確である
- 写真を大きく見せられるが、写真がなくても体裁が崩れない
専用テーマは見た目が整っている反面、テーマ独自の機能に説教やイベントのデータを持たせるものがあり、テーマを変えるとデータが表示されなくなることがあります。データはプラグインやカスタム投稿タイプ側に持たせ、テーマは見た目だけを担当させる構成にしておくと、将来のリニューアルが楽になります。WordPress標準のブロックテーマを使い、「外観」→「エディター」で配色やヘッダーを整える方法も手軽です。
機能ごとの実現方法
ここで挙げるプラグインや外部サービスの名称・機能は(2026年10月現在)のものです。導入前に、WordPress.orgのプラグインページで最終更新日と対応バージョンを確認してください。
礼拝のライブ配信とメッセージ動画
動画は自分のサーバーに直接アップロードするより、YouTube などの動画サービスに置いて埋め込むほうが、表示が速く、サーバーの容量や転送量も抑えられます。ブロックエディターでは、YouTubeの動画URLを段落に貼り付けるか「YouTube」の埋め込みブロックを使えば表示されます。ライブ配信の予定はお知らせとして告知し、配信後はメッセージの投稿に動画を貼って残します。
配信で注意したいのは、会衆や子どもが映り込むことです。撮影範囲を講壇に限る、映りたくない人の座席を決めるなど、事前に方針を決めて案内しておきます。
音声の配信(ポッドキャスト)
説教を音声で届けたい場合は、音声ファイルを「音声」ブロックで載せる方法が簡単です。ポッドキャストアプリで購読できるようにしたい場合は、Seriously Simple Podcasting などのポッドキャスト用プラグインで配信用のフィードを作る方法があります。音声ファイルが増えるとサーバー容量を圧迫するため、外部のホスティングを使うかどうかも検討してください。
行事予定のカレンダー
クリスマス礼拝、バザー、聖書の学び会などの予定は、The Events Calendar のようなイベント管理プラグインを使うと、日付順の一覧、月表示のカレンダー、場所の情報をまとめて管理できます。毎週の定例集会は固定ページの「集会案内」に書き、特別な行事だけをイベントとして登録すると、カレンダーが繰り返しの予定で埋まらず見やすくなります。
アクセスとお問い合わせ
地図は、Googleマップで教会を表示し「共有」→「地図を埋め込む」で取得したHTMLを「カスタムHTML」ブロックに貼ります。地図の下に住所、駐車場の台数、駅からの道順を文字でも書いておくと親切です。
お問い合わせは Contact Form 7 や WPForms で作ります。フォームにはスパム対策を入れ、届いたメールを誰が確認するかを決めておきます。
オンライン献金
オンラインでの献金を受け付けたい場合は、GiveWP のような寄付用プラグインと決済サービスを組み合わせる方法があります。ただし、決済サービスの利用条件、会計処理、税務上の扱いは団体の形態によって異なります。導入前に会計担当や税理士などの専門家に確認し、まずは振込先の案内から始めるのも現実的です。
個人情報と写真の扱い
教会のサイトでは、ほかのサイト以上に個人の情報に配慮が必要です。
- 教会員の名前や写真は、本人(子どもは保護者)の同意を得てから載せる
- 祈りの課題や病気の情報など、本人が特定できる内容は公開ページに書かない
- 教会員向けの連絡は、公開サイトではなくメールや連絡用のツールで行う
- 週報をPDFで載せる場合は、個人名や連絡先が含まれていないか確認する
教会員だけが見られるページを作りたい場合は、会員制サイトの仕組み(ログインが必要なページ)を使えますが、管理の手間とリスクも増えます。本当に必要な情報かを先に検討してください。
運用:権限・更新・バックアップ
教会のサイトは、牧師、役員、ボランティアなど、ITに詳しくない人が更新することが多いため、役割を分けておきます。お知らせを書く人には「投稿者」、他の人の記事も確認・修正する人には「編集者」の権限を割り当て、「管理者」は1〜2人に限ります。担当者が交代したときは、アカウントを共有するのではなく、新しい人のアカウントを作り、前の人のアカウントは削除するか権限を下げます。
あわせて次の点を決めておくと、担当者がいない期間があっても止まりにくくなります。
- WordPress本体・テーマ・プラグインの更新を誰がいつ行うか(月1回など)
- UpdraftPlus などでデータベースとファイルを定期的に外部へバックアップし、復元手順を確かめる
- ログインには推測されにくいパスワードを使い、可能なら二要素認証を設定する
- ドメインとサーバーの契約者・更新日・支払い方法を記録し、個人名義で放置しない
公開前チェックリスト
- トップページから礼拝の時間と場所がすぐにわかる
- 「初めての方へ」に服装・子ども連れ・駐車場などの情報がある
- スマートフォンで地図と電話番号が使える
- 写真や名前の掲載について本人・保護者の同意を確認した
- お問い合わせフォームのテスト送信を行い、担当者に届いた
- 管理者・編集者・投稿者のアカウントを担当者ごとに作った
- バックアップの取得と復元を一度試した
- プライバシーポリシーを公開した
まとめ
- 初めての人向けの礼拝案内と、教会員向けのメッセージ・予定を分けて導線を作る
- メッセージはカスタム投稿タイプ、聖書箇所や説教者はカスタム分類にすると絞り込みが楽になる
- 動画はYouTubeなどに置いて埋め込み、行事予定はイベント用プラグインで管理する
- 写真や個人の情報は同意と非公開を基本にし、献金の仕組みは専門家に確認してから導入する
- 権限を役割ごとに分け、更新とバックアップの担当を決めておく